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Bリーグ、今季残り試合全て中止 A東京は地区1位、SR渋谷は地区4位確定

アルバルク東京(黒のユニホーム)は地区1位、サンロッカーズ渋谷(白のユニホーム)は地区4位が確定した

アルバルク東京(黒のユニホーム)は地区1位、サンロッカーズ渋谷(白のユニホーム)は地区4位が確定した

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 男子プロバスケ「Bリーグ」は3月27日、2019-20シーズンの残り全試合を中止することを発表した。

「スチール王」に輝いたサンロッカーズ渋谷のベンドラメ礼生選手

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 新型コロナウイルスの感染拡大が見られる中、2月28日~3月11日の試合を延期。3月14日には無観客で再開をしたが、選手や審判の発熱、不安などから選手が出場を見合わせたチームもあったことから、今月21日~4月1日の試合の中止を決め、4月4日のリーグ再開を目指していた。

 しかし、東京都内での感染者が拡大していることなどから、選手や関係者を「危険にさらすわけにはいけない」(大河正明チェアマン)ということを重視し、今回の決断となった。対象となるのは、レギュラーシーズン、チャンピオンシップ、昇降格が懸かったプレーオフ全て。

 これにより、今季の順位も確定。渋谷をホームタウンにするサンロッカーズ渋谷の最終順位は27勝14敗(勝率0.659)で東地区4位となった。チームは今季リーグトップとなる1試合平均85.4点の得点力を見せたほか、同じくリバウンドは平均38.8本でリーグ4位、アシストは平均22本でリーグ2位、ブロックは平均3本でリーグ3位、スチール(攻撃中の相手からボールを奪うプレー)は平均8.8本でリーグ2位など、攻守で高いチーム力を見せた。個人成績では、キャプテンのベンドラメ礼生選手がリーグトップとなる1試合平均1.8本のスチールを記録し「スチール王」に輝いたほかアシストで6位(平均4.8本)にランクインした。

 クラブを運営する日立サンロッカーズ(千代田区)の浦長瀬正一社長は、今年1月の天皇杯優勝に触れつつ、「チャンピオンシップ出場、Bリーグ制覇をし、初の2冠達成を目標にチーム一丸となって戦ってきたので、このような形でシーズンを終えることは非常に残念」とコメント。「Bリーグの指導の下、傘下の全チームが結束しこの難局を乗り越え、より良い形で2020-21シーズンが迎えられるよう、心新たに準備を進めていく」と続けた。

 同じく、リーグ3連覇が懸かっていたアルバルク東京は、32勝9敗(勝率0.780)で東地区1位の成績となり、初の地区優勝となった。リーグトップとなる失点数(1試合平均69.4点)と堅守を見せたほか、フリースローはリーグトップとなる成功率77.4%を記録。そのほか、得点やアシスト、3ポイントシュート成功率などもリーグトップ10にランクインし、高いレベルで安定した戦いを見せていた。中でも、日本代表である田中大貴選手はアシストがリーグ5位(1試合平均4.8本)、スチールがリーグ4位(同1.6本)など記録を残し、アレックス・カーク選手はインサイドの要として攻守で存在感を見せた。

 クラブを運営するトヨタアルバルク東京(文京区)の林邦彦社長はリーグの決断を「理解できる決定」としつつ、ファンに向けて「最終的に中止のご案内となり、とても残念でならない」と心中を明かす。「未だ感染拡大が終息していない状況下、この難敵に向かって行く勇気と希望を皆さまに届けられる活動もプロスポーツクラブの使命であると認識しているので、さまざまな発信をクラブとして行っていきたい」とコメントを寄せた。

 今季のBリーグは「優勝チーム無し」となるほか、B1からの降格クラブは無いが、B2からは2クラブが昇格。2020-21シーズンはB1が20チーム、B2が16チーム構成となる。今季までは3地区制でレギュラーシーズンを戦っていたが、来季の地区割りなどのレギュレーションは今後決めていく。

 大河チェアマンは「(再開を)お待ちいただいていたファンには申し訳ない気持ちでいっぱい」としつつ、「選手やコーチやクラブ関係者の心身の健康を最優先した」と強調。「Bリーグが2倍3倍と元気になって復活する日を夢見て、いろいろなチャレンジをして、ファンやブースター、スポンサー、行政などあらゆるステークホルダーの方に満足いただけるような発信を、選手ともども続けていきたい」と話した。

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