Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が2月16日、横浜ビー・コルセアーズ(同、横浜)と戦った。会場は横浜国際プール、観客数は3108人。
試合の立ち上がり、0-8と約2分30秒得点を挙げられずビハインドを負う展開となったが、「コートの感触を確かめながらだったので、特に気にしていなかった」と言うベンドラメ礼生選手は、SR渋谷の初得点となるセバスチャン・サイズ選手のシュートをアシストすると、スチール(相手からボールを奪うプレー)を見せ、ゲームを作っていく。この日スターティングメンバーで起用された広瀬健太選手は「最初の5分で体力全部使い切るくらいの感じでやっている」と、3ポイントシュート(P)を決めた直後にディフェンスリバウンドからボールをプッシュし、ライアン・ケリー選手のダンクをアシストするなどアグレッシブさを見せる。昨年11月にじん帯損傷から復帰した広瀬選手は「ひざの調子に波があり、悪い時は走れないくらいの時もある。一番だめなピークを過ぎて(調子が)戻ってきているので、体も動いた。その点は良かった」と話した。
インサイドでのサイズ選手の得点もあり23-17とリードで迎えた第2クオーター(Q)序盤にはスクリーンに対しディフェンスがアンダーを通っていたことから「中にアタックされるのが嫌なんだろうなと感じていた。それなら決めておかないと」と、広瀬選手がこの日2本目となる3Pを沈めリードを10点に広げ横浜にタイムアウトを取らせた。しかし、オフェンスリバウンドからの得点や、ワイドオープンのシュートを決められ再び点差を1桁にされるが、サイズ選手がインサイドで得点を重ね、リードを保って前半を折り返した。
点の取り合いとなった第3Qは、サイズ選手がインサイドで体を張る一方、関野剛平選手やベンドラメ選手が3Pで得点を重ね再び点差を10点に広げたが、横浜も3Pで応戦し点差を引き離せない。8点リードで迎えた最終Qだったが、横浜のゾーンディフェンスにオフェンスが停滞。「ペイントアタックして、ボールを中に入れようと話していた」とベンドラメ選手がドライブ(ドリブルでリングに向かうプレー)を仕掛けるが後が続かない。中盤で同点に追いつかれると、以降はシーソーゲームに。同点で迎えた残り約2分、横浜のレジナルド・ベクトン選手を起点に攻め込まれ、残り1分を切ったタイミングで7点差を付けられた。SR渋谷はタイムアウトを取り追い上げを試みるがシュートを決めきれず、リバウンドを取られファウルで止めるが、与えたフリースローを高確率で決められ点差は広がり、90-101で敗戦となった。
ベンドラメ選手は「点を取られすぎた。101点は僕たちのバスケットじゃない」と失点を悔やむ。中でも最終Qは横浜に38得点を許しているが、伊佐勉ヘッドコーチ(HC)は「オフェンスがうまくいかないのを引きずりディフェンスに入ってしまった。約束事がほぼできず、失点につながった」と分析する。
試合を通してベクトン選手にはダブルチームに行っていたが、第3Q中盤に連続でバスケットカウント(得点に加えフリースロー)を許し「勢いに乗せてしまった」(伊佐HC)。マッチアップしていたサイズ選手は「前半はコントロールできていたが、彼が試合を通してフィジカルにやり続けたことが、(敗戦の)大きな要因の一つ」と振り返る。加えて、ダブルチームに行ったことで、空いた選手に点を取られる場面も見られ「しっかりローテーションして止めるべきだった。そこの話をしっかりできていなかった」(ベンドラメ選手)と言う。
両チームは16日にも同所で戦うが、広瀬選手は「この負けは明日のゲームでしか返せない。年末も『次の日勝てるだろう』という雰囲気でずるずる連敗してしまったので、そうならないようフィジカルも・メンタルも整えていきたい」と意気込んだ。