再開発が進む渋谷・桜丘の対象区域内に2月9日、歩行者用の新仮設通路が開通した。
渋谷駅南西部・桜丘口のうち2.6ヘクタールの事業区域を再開発する「渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業」は、東急不動産や地権者らが参画する組合が主体となり、昨年1月から解体に着工。立ち飲み居酒屋「富士屋本店」や釣り具店「上州屋渋谷店」など数十年にわたり営業を続けてきた老舗などが入っていたビルなどもすでに解体され、2023年度の完成をめどに整備が進む。
解体に伴い、区域内の道路も閉鎖された中、歩行者動線として高さ3メートルの仮囲いを設け、幅約3メートルの通路を確保してきたのが、恵比寿方面に向かう線路沿いの道。今回、再開発区域を斜めに走る新通路が供用を始めたことで、線路沿いの道は閉鎖された。
整備の進捗(しんちょく)に合わせ、区画内で新たに整備される「東京都市計画道路幹線街路補助線街路18号線」に沿って白い仮囲いで歩行者専用道路が新たに登場した。18号線の完成後の幅員は15メートル(2車線)を予定している。
桜丘口再開発では、A街区(地上39階・地下4階=事務所・店舗・起業支援施設・駐車場など)、B街区(地上29階・地下2階=住宅・事務所・店舗・サービスアパートメント・駐車場など)、C街区(地上4階=教会など)の3棟を建設。併せて、地区玄関口のランドマークとして、駅と街、地下と地上を簡便に結ぶ歩行者動線「アーバン・コア」を整備し、補助線18号線の上空には歩行者デッキ(横断橋)を架け丘陵地・桜丘と駅との高低差を解消。駅からのアクセスや代官山・恵比寿方面との回遊性向上も見込む。