Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が1月4日、横浜ビー・コルセアーズ(同、横浜)を87-66で下し、2020年の初戦を白星で飾った。会場は青山学院記念館(渋谷区渋谷4)、観客数は2851人。
12月30日・31日と正月休みを取ったSR渋谷。「ずっと家にいておいしいものを食べていた」(関野剛平選手)、「久しぶりに年越しを家族と過ごせた」(山内盛久選手)と、それぞれリフレッシュした様子を見せた選手たち。
中でも、家族と過ごし「体というよりメンタル的にリフレッシュできた」というライアン・ケリー選手は立ち上がりでダンクを連続で決め「お客さんを引き付けることができ、勢いに乗れた」と、第1クオーター(Q)で11点をマーク。関野選手はスチール(ボールを奪うプレー)から持ち前のスピードを生かし一気にレイアップを決めた。ここ最近の試合では3ポイント(P)シュートが目立っていたことから「久々に決められて良かった」と満足げな笑顔を見せた。
7点リードで迎えた後半は、それぞれの選手が積極的にアタックし、バスケットカウント(得点に加えフリースロー)を奪うと、フリースローもしっかり決め加点。同Qでは、チャールズ・ジャクソン選手がオフェンス(OF)リバウンドを4本取るなどインサイドで強さを見せたが、山内盛久選手も「CJ(=ジャクソン選手)だったら取ってくれる。パスのつもり」とタフショット気味のシュートを放つなど、信頼を寄せる。30点差を付け迎えた最終Qは、「DFでガードを苦しめるのが役割」という関野選手が立ち上がりに連続で横浜のミスを誘発しチームを鼓舞した。
勝利はしたが、最終Qは横浜のゾーンDFやスイッチDFに「OFが消極的に」(山内選手)なり得点が14点と停滞するとともに、横浜に22点を許し33点あった点差を21点差に詰められた。両チームは5日にも同所で戦うが、関野選手は1勝1敗となった滋賀レイクスターズ戦を引き合いに出し、「(横浜は)いい感じで終われていると思う。明日につなげられるゲームをさせてしまったので、終わり方もしっかりやりたい」と気を引き締める。山内選手も「あの(=滋賀戦)負けから学んで、切り替えて今日の出だしのように、明日もやっていきたい」と意気込んだ。
この日は、スローインの5秒、OFの24秒、トラベリングといったバイオレーションを奪うなどDFも光った。伊佐HCは「満足いくボールプレッシャーができ、インテンシティーレベルも開幕当初に近づいてきた」と評価。一方で、ペイントエリア(ゴール近く)の得点を36点挙げられている点を「多過ぎ」と指摘。ノーマークでシュートを決められる場面が散見されたが、「ボールプレッシャーも外へ、前のめりに行かせている分リング下が空くのは想定内だが、あまりにも空きすぎてファウルすらできない。やられ方が納得できない」と厳しい表情を浮かべた。