XRを活用したアートイベント「INVISIBLE ART IN PUBLIC」が11月8日~10日、渋谷キャスト(渋谷区渋谷1)の広場で開催される。XRはAR(拡張現実)やVR(仮想現実)の総称。
KDDI(千代田区)、渋谷区観光協会、一般社団法人渋谷未来デザインが立ち上げた「渋谷エンタメテック推進プロジェクト」による取り組み。KDDIが拠点を置く「身近な街」であり、情報発信力やカルチャーの発信地である渋谷を「面白くしていく」プロジェクトで、2020年に始まる渋谷エリアの5G(第5世代移動通信システム)化を見据え、エンターテインメントに特化したテクノロジーなどを使い、音楽やアートなど「新たな文化」「観光コンテンツ」の創出を目指す。「来街者は多いが消費されない」など街の課題をエンターテインメントで解決し、渋谷の経済の活性化につなげたいという。
今回は、9月に行われた「渋谷5Gエンタメテック会議Vol.1」で出たアイデア「渋谷の街事態を美術館にできたら」という構想から企画したコンテンツとなる。コンセプトは「『見えない』を価値に」。スマートフォンやタブレットなどを通さないと見えないXRの制約を逆手に取り、街の姿を変えずに作品を街頭に「展示」。日常生活の中でさまざまな人が作品を見たり評価したりできるプラットホームを目指し、今後も定期的に同イベントを開催していく予定。
期間中は、渋谷キャスト内の「CITYSHOP」内に特設ブースを設置し、来場者にiPad(10台用意)を貸し出す。スタッフアテンドの下、iPadにインストールされたアプリ「STYLE MR」で広場内に貼られたQRコード(計4カ所)を読み込んでARコンテンツを体験する。
デジタル空間上には、ファッション・カルチャー・アート分野のVRコンテンツを募るアワード「NEWVIEW AWARDS2019」で集まった8カ国145作品の中から選ばれた25作品と、同イベントのキービジュアルを手掛けたアーティストKhaya(カヤ)さんの作品10点を「展示」している。体験時間は10分ほど。
KDDIのビジネスアグリケーション本部担当部長・三浦伊知郎さんは「ARアートをもっと身近に、もっと面白くできる第1弾。クリエーティブを体感してもらえたら」と話す。
夜の経済振興・文化振興に向けカンファレンスやイベントなどを展開する「WHITE NIGHT WEEK SHIBUYA」の一環で、夜間に行う。開催時間は17時~21時。体験無料。