移設工事が進む東京メトロ銀座線渋谷駅新駅舎の供用が2020年1月3日、始まる。
渋谷駅の大規模な基盤整備に合わせ、1938(昭和13)年の開業以来の大規模な改修工事を進めている同駅。ホームは2009(平成21)年1月に着工し、現在の相対式から1面2線の島式に変更すると同時に、表参道駅方向に約130メートル移動し明治通りの上に新設。ホームの幅は約6メートルから約12メートルに拡幅する。同時にトイレや、エレベーター・エスカレーターも整備し、他社線との乗り換えの利便性を向上させる。
新駅舎は、明治通りの上・渋谷駅東口駅前広場の正面に位置。「変化し続ける渋谷の近未来的な要素」を取り入れながらも、地上から見上げた時に「圧迫感を感じさせない外観」に仕上げる。屋根を「M」型のアーチ構造にすることで柱の無い開放的なホーム空間にし、駅舎内は白色で統一することで明るい空間を演出する。
渋谷ヒカリエに隣接する高架下の明治通り沿い(地上)と、渋谷スクランブルスクエア・東棟方面の3階に改札口を新設。バリアフリールートとしては、渋谷スクランブルスクエア東棟のエレベーターを利用できる。明治通り側の2階には多機能トイレと一般トイレも整備する。
移設に伴う線路切り替え・ホーム移設工事のため、12月27日~来年1月3日(工事が中止となった場合は12月28日~1月4日間に変更)、渋谷~表参道駅間、青山一丁目~溜池山王駅間を終日運休。表参道駅~青山一丁目駅間、溜池山王駅~浅草駅間でそれぞれ折り返し運転を行う。
3回目となる今回の切り替え工事では、浅草方面行きの線路を北側に、渋谷方面行きの線路を南側に移設。移設に伴い空いたスペースに新しいホームを築造する。スケジュールは、前半3日間で線路の撤去と新しい線路をつなぐ工事を、後半3日間でホームの新設と列車運行に必要な設備の設置を、それぞれ行う予定。
併せて、駅東口・新社屋下の明治通りと渋谷マークシティ前の神宮通りの車線とバスレーンで道路規制も行う。実施期間・時間は、明治通り=12月27日22時~1月2日24時、神宮通り=12月27日~1月2日22時~1月2日6時(いずれも12月31日夜間を除く)。
事情により工事期間が12月28日~2020年1月4日に変更となる可能性があり、その場合は4日始発から新駅舎の供用を始める。
供用開始後の2020年度内に、ホームドアや銀座線のホームから地上までのエレベーターを設置するほか、ホーム上にも一般トイレを整備する予定。新駅舎は2022年に完成予定。スカイデッキの供用開始は東京五輪・パラリンピック後になる見通し。改良工事の総工事費約290億円(東京メトロ負担分は約100億円)。