小学生が原宿の課題を見つけ解決策を提案する「Social Kids Action Project」が8月5日、始まった。
トライアルを経て今年で3回目となる同プロジェクトは、子どもたちに自発的なアクションを起こさせ、子どもの視点・意見で大人を動かすことを目的に実施。4児の母でフリーランスとして活動する傍ら渋谷区非常勤職員でもある植野真由子さんが企画・主催し、NPO法人「放課後NPOアフタースクール」(港区)、「二枚目の名刺」(渋谷区富ヶ谷1)と連携し取り組んでいる。
参加する子どもたちは、渋谷区在住・在学を主とした小学校高学年(4~6年生)で、区内の全小学校でチラシを配布するなどして参加者を募集。今回は4年生を中心に12人が参加。例年女子が多いが、今年は男子が増え半々くらいの比率だという。
プロジェクトは5日かけて行う。初日は「原宿に来街する人はどんな人か」「どんな街だったらうれしいか」をリストアップするとともに、街の特徴や問題点をディスカッション。2日目には原宿表参道欅(けやき)会、神宮前六郵便局、東京メトロ明治神宮前駅の職員など「渋谷で暮らす(働く)人」にインタビュー。3日目にも街なかのショップに足を運んだほか、「渋谷を訪れる人」にも「どんな街になったらいいか」を街頭インタビューした。
以前姉が参加していたと言う富ヶ谷小4年・みつきさんは、さまざまな学校から参加者が集まることから「仲良くなりたい」と参加。「(来街者に声を掛けるのは)すごく緊張した。質問の答えに被せて話を続けるのが難しい」と活動を振り返った。母親が申し込んだという加計塚小5年・あおさんは「皆で協力して最後にたどり着く取り組みをいっぱいやっている」と言う。「楽しい」と話しつつも、「声の掛け方も難しいし、まとめるのも難しそう」とも。
4日目となる8日には渋谷区の職員に話を聞く予定で、フィールドワークで得た意見を元に「どんな街にしたいか」というビジョンと、その解決策を考え資料を作る。最終日となる8月10日には、長谷部健渋谷区長をはじめ、地域の企業や施設の社員ら「大人」に向けて活動報告をプレゼンテーションする予定。