渋谷を訪れる外国人旅行者のうち、欧米からの訪問客が7割以上を占め、アジア圏からの訪問客を大幅に上回る調査結果が明らかになった。
調査は、クイックピジョン(渋谷区恵比寿4)が運営するIoTフォトスポットサービス「フォトビーズ!」に登録されている、渋谷駅近くの商業施設「MAGNET by SHIBUYA 109」屋上展望台内のフォトスポット「CROSSING PHOTO」の利用者データを自動集計したもの。スポットでは、利用者が設置されたカメラに自身のスマートフォンを接続、設置カメラを一時的に占有利用できるアクセス権限がスマホに付与され撮影できる仕組みで、同社は利用者の「年齢帯」「性別」「国籍」「興味関心」などの情報を匿名で自動集計できる。
昨年4月にリニューアルオープンした同施設の屋上に設置されたフォトスポットは、スクランブル交差点が高い位置から見下ろせる好立地が観光客に人気で、累計2万人以上が利用。うちインバウンドの割合は各月7~8割となっている。1年間の調査結果(日本を除く)によると、利用者グループのうち10位までの8カ国を欧米圏の国が占める結果となった。
ランキングは以下の通り。1位=アメリカ、2位=イギリス、3位=台湾、4位=オーストラリア、5位=中国、6位=スペイン、7位=ドイツ、8位=タイ、9位=フランス、10位=カナダ。
国別の内訳では、インバウンドの利用数の全体の中でアメリカが42.2%と群を抜き、2位のイギリス(10.2%)を大きく引き離した。アジア圏のトップは3位の台湾(7.9%)で、アジア地域は、5位の中国、8位のタイを足しても15%にとどまる結果となった。
東京都産業労働局が毎年実施している訪都外国人旅行者の行動調査(アンケート、2018年)の結果でも、訪都旅行者が「訪問した場所」の項目を整理すると、日本に訪れた際、渋谷に行ったと答えた数は中国が全体の約27%、最も多い韓国でも約49%と半数を割る一方で、欧米圏ではカナダ=約73%、アメリカ=約63%と高い訪問率が出ており、フォトスポットでの自動集計と同様の結果となった。