サッカー日本代表の堂安律選手が6月25日、原宿駅近くの商業施設「jing」(渋谷区神宮前6)で行われたスイスの高級腕時計ブランド「HUBLOT(ウブロ)」のチャリティーイベントに参加した。主催はLVMHウォッチ・ジュエリージャパン(千代田区)。
サッカーワールドカップの公式タイムキーパーを務めたり日本代表にオフィシャルウオッチを提供したり、サッカーを支援している同ブランド。堂安選手はブランドのアンバサダーのような位置付けである「ウブロフレンズ」であることからイベントに参加した。
今回は、日本サッカー協会(JFA)が千葉に建設している日本代表拠点「JFA夢フィールド」の建設費となる寄付を目的としたチャリティーイベントとなった。寄付金額は、場所や大きさによって異なる寄付金額が示された9カ所(計200万円)の穴をPKの距離(約11メートル)から狙うキックターゲットで決めた。
15×9メートルのミニサッカーコートで行われたイベントには、都内の小学生20人も参加。キックターゲットの前にウオーミングアップとして準備体操をしたほか、円になりパス回しをする役割と円の中でボールを奪う役割に分かれて行うトレーニング「鳥かご(ロンド)」も行った。堂安選手は、現在所属しているオランダの「フローニンゲン」でも行っているトレーニングだといい、手をたたいて子どもたちを鼓舞したり「パス」と積極的に声を出したりしていた。
次に行われたのは、堂安選手が子どもたち10人のディフェンスを切り抜けシュートを決める「ドリブルチャレンジ」。「削っていくぞ」と強気に宣言するも、積極的に堂安選手に詰め寄った子どもたちにボールを奪われるとサポートを要求。2対10で行った2戦目は「抜き切るのは不可能に近い」と、パスを回しながらわずかな隙間を見逃さず放ったシュートがネットを揺らすと拍手が沸き起こったほか「早い」「すごい」と歓声が起こった。しかし堂安選手がゴールを決められたのは5戦中1回で、対戦後は息も上がるほど子どもたちはハードなディフェンスを見せた。「しつこいディフェンスが印象的だった。大人になっても日本人の良さはしつこさにつながってくる。子どもながらにすごいなと感じた。怖がらずに前に出てきたのは素晴らしい」と子どもたちをたたえた。
メイン企画となったキックターゲットでは、堂安選手の前に参加した子ども10人が挑戦。堂安選手がボールをセットしたり「どこ狙う?」「楽しもう」など声を掛けたりサポートするも、的を射抜けたのは10人中2人。残った的に挑戦することになった堂安選手に与えられたのは7球。「気持ちよく真ん中を狙いたい」と宣言し1球目を放つも的を射ることができず「あと7球ですよね」と仕切り直し。最後の1球で最も高額に設定されている40万円の的を射抜くと3球が追加され、堂安選手は計5枚の的を射抜くことに成功し、寄付額は160万円となった。「すごく楽しめた」と振り返りつつ、「残って練習したい」と悔しさをにじませた。
イベントの最後には今月16日に21歳の誕生日を迎えた堂安選手にケーキを進呈。「すごい」「でかい」と驚きながら、ろうそくの火を吹き消し「ありがとうございます。大きなプレゼントをもらったので、期待を背負って頑張りたい」と気を引き締めつつ、「ヨーロッパに行って2年目。やっとスタートラインに立てたと思うので、ここからもう一回化けられるよう、進化できるよう頑張りたい」と今年の抱負を語った。
イベントを「楽しく触れ合えた」と振り返った堂安選手は、「緊張したと思うが、みんなが見ている前で(ボールを)蹴るのはいい経験ができたのでは。年齢的には僕と一緒にプレーできると思うので、(将来)『あの時堂安選手に会った』と言ってくれる子が現れたら」と参加した子どもたちに期待を寄せる。