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明治神宮御苑でハナショウブ見頃に 明治天皇ゆかり「菖蒲田」で

色鮮やかなハナショウブが咲き誇っている

色鮮やかなハナショウブが咲き誇っている

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 明治神宮御苑(渋谷区代々木神園町)の菖蒲田では、濃い紫・青・白・ピンクなど、色とりどりのハナショウブが咲き誇り見頃を迎えている。

「江戸系」ハナショウブの名花「宇宙(おおぞら)」

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江戸時代初期には加藤家、その後、井伊家の下屋敷の庭園だった同所は、明治維新以降に御料地となり「代々木御苑」と称された。ハナショウブは1893(明治26)年に明治天皇が昭憲皇太后のために植えさせたもので、昨今パワースポットとして人気の高い「清正井(きよまさのいど)」から湧き出た水が菖蒲田を潤している。

 明治神宮広報調査課の平尾さんによれば、「病気がちの皇后が運動をなさるためにくねくねした小径などが多い御苑を造り、たびたび菖蒲田を訪れていた」といい、明治天皇・皇后のゆかりの地としても知られる。同苑が名称であることにちなみ、ハナショウブは渋谷区の「区の花」にも制定されている。

 苑には、江戸時代にハナショウブの育種家として有名だった松平定朝が作った「宇宙(おおぞら)」「九十九髪(つくもがみ)」「仙女洞(せんにょほら)」など、「江戸系」といわれるハナショウブを中心に150品種1500株が植えられている。1株に2~3輪咲き、6月11日朝に林苑職員が調べたところ3527輪を数え、「8、9割近い開花状況で、今週末にはピークを迎えそうだ」という。

 梅雨空の合間に青空をのぞかせた同日は、国内外の観光客やアマチュア写真家ら多くの人でにぎわいを見せた。強い日差しで花の色みが鮮やかに映え、そこかしこから「お~」「きれい」など感嘆の声が上がっていた。

 入苑時間は8時~17時(土曜・日曜は18時まで)。料金は御苑維持協力金として500円。フォレストテラス明治神宮内のレストラン「よよぎ」では6月23日まで、期間限定メニュー「花菖蒲御膳」(2,300円、税込み)を提供している。

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