2020年東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレールートの概要が6月1日に発表され、渋谷区では開会式前日の7月23日に、聖火ランナーがトーチをつなぐことが分かった。
聖火は3月26日、福島県・ナショナルトレーニングセンターJヴィレッジを出発し、47都道府県、857市区町村を、121日間かけて巡る。桜をモチーフに新幹線の製造にも使われている「アルミ押出成形」技術を用いて形作る継ぎ目のないトーチは、デザイナー吉岡徳仁さんが担当。日本のリレーで伝統的に使われる襷(たすき)を斜めがけのモチーフなどを取り入れた聖火ランナーユニホームは、ファッションブランド「N.HOOLYWOOD」の尾花大輔さんが手掛けた。
聖火は大会開始約2週間前の7月10日に埼玉県から都内に入り、15日にわたってランナーが全62市区町村をつなぐ。1964(昭和39)年大会の会場だった「駒沢オリンピック公園」中央広場をスタートし、前半は主に多摩地域と島しょ地域をリレー。同18日から23区内に入り、東京都庁でゴールを迎える。23日は、目黒区を出発し渋谷区内に入り、その後港区内につながれる。
前回の1964年大会でも目黒区から渋谷区入りし、港区に渡った聖火。当時は駒沢通りから恵比寿駅を過ぎて明治通りに入るルートだった。正走者1人、副走者2人、随走者20人の編成で、「渋谷橋郵便局」前で正走者が引き継がれたという。
東京都オリ・パラ準備局総務部企画調整課によると、今回の詳細なルートは現在、渋谷区や所轄の警察などと検討中で、年末にも正式発表するという。
聖火ランナーの主な応募資格は、2008(平成20)年4月1日以前に生まれ、走行を希望する各都道府県にゆかりがある人。国籍・性別は問わない。聖火リレープレゼンティングパートナー4社「日本コカ・コーラ」「トヨタ自動車」「日本生命保険」「NTT」と各都道府県の実行委員会を窓口に、6月17日から順次受け付ける。