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サンロッカーズ渋谷、Bリーグ3季目終了 27勝33敗で東地区4位

試合後選手やスタッフ全員で円陣を組んだサンロッカーズ渋谷

試合後選手やスタッフ全員で円陣を組んだサンロッカーズ渋谷

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 サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が4月21日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で千葉ジェッツふなばし(同、千葉)と戦った。観客数は3655人。

チームの中心として活躍したベンドラメ礼生選手

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 昨年10月に開幕したBリーグ3季目の最終戦となったこの日。伊佐勉ヘッドコーチ(HC)は「ファンの方のためにもしっかり戦おう。今季2試合しか出られていないコーリー(マーカリ・サンダース・フリソン選手)、前日けがをしてしまった伊藤(駿選手)を含めけが人がいる中で、出たくても出られないチームメートの思いを考えながら40分間戦おう」と選手たちに声を掛け、千葉はリーグトップの勝率を誇るチームだが「最後勝って終わろう」と試合に臨んだ。

 立ち上がり、ロバート・サクレ選手のインサイド、清水太志郎選手の3ポイント(P)シュートなどで10-3とリードし千葉にタイムアウトを取らせる。第1クオーター(Q)終盤には、杉浦佑成選手が同Q3本目となる3Pがバスケットカウント(得点に加えフリースロー)となった。フリースローは外してしまうが、オフェンスリバウンドでつなぎファイ・サンバ選手が得点を挙げた。第2Qにはエースのベンドラメ礼生選手とライアン・ケリー選手が3Pやオフェンスリバウンドでチームを引っ張り、47-39とリードを広げることに成功した。

 ターンオーバーで始まってしまった第3Qはミスが目立ち始めるも、満原優樹選手が千葉のダンクをファウルで止めたりスチール(ボールを奪うプレー)でチャンスを作ったりディフェンスで体を張り、ベンドラメ選手もルーズボールに飛び込んだりスチールを狙ったりしてアグレッシブさを見せるが逆転を許すと、最終Qは千葉の流れとなり74-95で試合は終了。有終の美を飾ることができず、27勝33敗、東地区4位でBリーグ3季目を終えた。

 伊佐HCは「今日の試合を含め、シーズン通していいところまでは行くが、ターンオーバーで自分たちの流れを渡してしまいカムバックできなかった」と総括。今季のSR渋谷については「昨季まではもうちょっと諦めるのが早いチームだった印象。今季はプレーをやめないようにずっと言っていたので、最後まで戦う集団にはなれたのでは」とも。東地区上位3チームには1勝もできない結果となったが「そこの差は歴然とある」と言う。その一つとしてシュート率の低さを挙げ、「オープンショットは作れていたので、やっている方向は間違っていない。ただ結果としてシュートが入らないポゼッションもあった。そこは選手が努力してやってくれると思う」と期待を込める。

 シーズン途中でのHC就任となったが、「途中からやるのは初めてで、練習する時間がほとんどなくゲームをしながらやりたいことを浸透させていった。選手が一番大変だったと思うが、夏の間に練習することが重要だと改めて感じた」と振り返る。チャンピオンシップ(CS)に進出できなかったことから「力不足は否めない。選手のギアをもう一段上げることができなかった私の責任」と自責するが、「自分と向き合って勉強して、仕事があれば(来季もHCを)やりたい」と意気込みを見せた。

 60試合を終え「疲れている」と苦笑を浮かべたケリー選手は「活躍することが一番の重要な役割だった」と振り返る。最終的に平均20.1点、リバウンド10.2本、ブロックショット(シュートブロック)1.2本などリーグでも上位に入る記録を残したが、「もうちょっとうまくプレーできるかなと思う部分もあった。でも努力をしてきたのは見ていただけたのでは」と自己評価する。「ホームでの声援は励みになったし、アウェーでも駆け付けてくれている姿もモチベーションになった」とファンに感謝しつつ、「自分にとって新しい地でのスタートだった。日本の方はリスペクトを持って接してくれているので、できればまたプレーしたい」と話した。

 中心選手としての役割を担っていたベンドラメ選手は「精神的に大変だった、いっぱいいっぱいになる時期もあった」と吐露。「CSに出られなかったし、僅差で負けた試合が多かったので悔しい。負けた試合をすごく思い出す」とシーズンを振り返りつつ、「あと2、3勝していればもっと違ったかもしれないし、責任を感じる」と悔しさをにじませる。シーズン前には平均2桁得点とアシスト5本を掲げていたが、最終的には11.1点、4.4本という結果に。「アシストも増えたし満足はしている」としつつ、「ボールを持つ時間が増えた分、ターンオーバーが目立った。でも攻めなくなると、いる意味がない。積極的にいきつつ、ミスをどう減らせるからをすごく考えた。成長するための課題がたくさん見つかった」と言う。

 来季の去就はまだこれからだが、チームを決める上で「チーム・組織としての魅力があるチームがいいな、と感じる。その面でサンロッカーズはまだこれからだが、期待を込めている部分もあるし、最初に入ったチームでもあるのでこのチームでプレーしたい気持ちは強い」と明かす。「1シーズン応援ありがとうございました。渋谷でバスケットをやっていることを誇りに思いながら、皆さんに勝ちを届けられるようにプレーした。結果は出なかったが、興奮を伝えることができて良かった」と感謝の思いを述べた。

 試合後には同所でファン感謝祭を開催。チア「サンロッカーガールズ」がパフォーマンスを披露した後、キャプテンの満原選手が「短い時間ですが楽しんでいってください」と開会宣言。来場したファンを対象にした借り物競争や子どもたちとのボール取りゲーム、ベンドラメ選手と杉浦選手を巻き込んだマスコット「サンディー」のコーナーなどを展開した。アリーナMCのパトリック・ユウさんとアンバサダーの酒井泰滋さんが進行を務めたほか、じん帯を損傷している広瀬健太選手、骨折している山内盛久選手や特別指定選手として入団していた専修大の盛實海翔(もりざね・かいと)選手も松葉づえを突きながら参加した。

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