Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が4月20日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で千葉ジェッツふなばし(同、千葉)と対戦した。観客数は3334人。
ダブル・ダブルの活躍を見せたマーカリ・サンダース・フリソン選手
「インサイドをアタックしたい」(伊佐勉ヘッドコーチ)と、ライアン・ケリー選手を代えてマーカリ・サンダース・フリソン選手がベンチ入りしたこの日。伊佐HCの思いに応えるかのよう、立ち上がりからローポストでボールを受けると1対1を仕掛け連続得点を挙げた。ファイ・サンバ選手は途中出場直後にダンクを決めたほか、ブロックショット(シュートブロック)がチームの速攻を生み、杉浦佑成選手の3ポイント(P)シュートにつながった。第2クオーター(Q)には杉浦選手が3P2本を決めるなどチームを引っ張るが、チームの得点は伸びず32-43とリードを奪われた。
後半、立ち上がりこそ千葉に連続で3Pを許すも、満原優樹選手がショットクロックギリギリのジャンプショットを決めた直後にスチール(ボールを奪うプレー)からの速攻でベンドラメ礼生選手が体勢を崩しながらもレイアップを決めて点差を詰め始め、杉浦選手の3P、ファイ選手とサンダース・フリソン選手がオフェンスリバウンドからの得点とイン・アウト両サイドで得点を重ねる。残り3秒にはリバウンドボールを受けた杉浦選手が「行くしかない」とドリブルで攻め上げ、レイアップを決め1点差に詰め寄ると、場内は大きな盛り上がりを見せた。しかし最終Q、ターンオーバーが増えるとともにリバウンドを取られ、千葉の得意なトランジション(切り替えの早い)攻撃から大量得点を許し69-94で黒星となった。
ここ数試合調子の良さを見せている杉浦選手。自身も「体が動く」と実感しているようで、この日は3P6本を含む20点マーク。「シュートが入った」と振り返りつつ、「シュートが当たっていて自分も積極的に狙おうと思った。オフボールでのスクリーンが多く、チームも打つ回数を多くしてくれたし、それをうまく生かせた」と話した。
けが人がいることもあり、少しずつプレータイムを得ている秋葉真司選手は「第2・3Qの会場の雰囲気が一番好きだと感じた。ファンの人たちと流れを引き寄せ、一つになった瞬間を感じられたので鳥肌が立った」と言う。その中で自身のプレーについては「ハードにディフェンスすることを買ってもらって出してもらえていると思っているので、今日はやりきれなかった」と悔やみつつ、「学ぶことはある。機会をいただいているのは生かさなきゃいけない。どんな相手でもやらなきゃいけないことは変わらない」と前を見る。
サンダース・フリソン選手は「(前回出場した)秋田戦よりは緊張せずに気持ちよくできた」と笑顔を浮かべた。この日は11得点リバウンド10本とダブル・ダブルの活躍を見せた。オフェンス面ではゴール下の1対1で強さを見せたが、「普段ロブ(=ロバート・サクレ選手)たちとしている練習のたまもの。心配なかったしやっていて楽しかった」と自信をうかがわせた。
21日は今季ラストゲームとなるが、レギュレーションの関係もありサンダース・フリソン選手は出場できる確約は無い。これまで59試合で2試合と出場機会が得られていない今季を「自分と向き合うシーズンだった」と振り返る。それでも、出場時にはフィジカルの強さや得点力を見せた。「練習やゲーム前のワークアウトの積み重ねがゲームに出せた。早く来て自分のワークアウトに付き合ってくれ、結果を出させてくれたたアシスタントコーチやノブ(スポーツサイエンス&パフォーマンスディレクターの吉田修久さん)に感謝している」と話した。