恋人がいない人などが「主役」となる日「ブラックデー」を新たな消費行動として広めようと、立教大学の女子大生2人が研究の一環で企画したイベント「恵比寿ブラックデー」が4月14日、恵比寿周辺の4店舗で開催される。
2月・3月のバレンタイン・ホワイトデーに続く「14日」となる「4月14日」が、ホワイトデーならぬ「ブラック」デーとして広まる韓国では文字通り、ブラックデーに黒い服を着て黒い麺やコーヒーなどを飲み食いする消費行動が定着。立教大学・須永徳武教授のゼミで共にマーケティングを中心に学ぶ長塚瑠奈(るな)さん、森聖菜(せいな)さんは今回、学業の一環ながらも、仕掛け人として「恵比寿を『発祥の地』として日本でもブラックデーを普及させたい」と意気込む。
都内でも立教大学のキャンパスがある池袋ではなく恵比寿を選んだ背景には、恋人がいないことをネガティブに捉えず、「仕事や友人と過ごす充実した時間など、シングルを肯定する日として根付かせていきたい」という思いがある。充実感を演出する「おしゃれ」さや、負のイメージが付きにくい「上品」さ、にぎやかさなどが「ブラックデーに最適」と、恵比寿に目を付け計画を進めてきた。
参加店は恵比寿西口の4店舗で、各店が「黒」にちなんだフードとアルコールの限定セットを用意する。参加者は4店舗のうち3店舗を選び、事前に3,300円のチケットをネットで購入。当日は黒い服を着て、3店をはしごする。
参加店と提供するメニューは、バル「POPPA」(渋谷区恵比寿西1)=ブラックメンチカツ、ワインバル「Kaito bal」(同)=黒毛和牛の黒ビール煮、コリアン・メキシカンダイニング「KORICO」(同)=ブラックヤンニョムチキン、ベーカリーカフェ「CROSSROAD BAKERY」(同)=ブラックアンガスバーガーで、いずれもヱビスの黒ビール「プレミアムブラック」が付く。
ゼミでは今回のイベントを「初年度」に位置付け、今後もブラックデーの普及・定着を目指す。「ゼミの枠を超えて他の学部や大学にまでスタッフの輪が広がっている。飲食や服など黒にちなんだ『4.14』の購買や、恋人がいない人の集まりを『くろ会』と呼ぶなどの新たな消費喚起につなげたい」と、来年度以降も「恵比寿ブラックデー」を継続していきたいという。
開催時間は18時~22時30分(出入り自由)。