新元号が発表された4月1日、渋谷ストリーム(渋谷区渋谷3)前稲荷橋広場で「令和(れいわ)」の文字をプリントしたTシャツが配布された。主催はメルカリ(港区)。
11時40分過ぎに発表された新元号の「令和」は、現存する最古の和歌集「万葉集」の第5巻「梅花(うめのはな)の歌三十二首」の序文から引用。「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意味を込めている。日本の古典を典拠とする初の元号となる。
会場では、「令和」の文字をその場で胸元にシルクスクリーンでプリントしたTシャツを「号外」として配布。新元号発表時の額縁に入れられた書に似せた見た目であることや、飾ったり着たりできるTシャツにすることで、「新しい号外の楽しみ方や盛り上げ方として、新しい時代に新しいマーケットプレイスとして認識してもらえるのでは」(メルカリのマーケティング部マーケティングスペシャリストの星賢志さん)と考えたという。場内に特設のテントを作り、その中で書道家の涼風花(りょう・ふうか)さんが書いた「令和」の文字から版を作り、印刷からプレス、梱包(こんぽう)までを行い、来街者に配布した。
イベントでは、涼さんが2メートル四方のパネルに「令和」の文字を揮毫(きごう)。「令」には清らかという意味、「和」には和むという意味がそれぞれあることから、「清らかで和むような時代を皆さんと作りたいという気持ちで書いた」と話した。新元号については、「令」の漢字が元号に初めて使われることから「新しい時代の幕開けにふさわしいのでは」とも。
星さんは「オンラインの事業を展開する当社が、オフラインでのお客さんとの接点、コミュニケーションを大事にしていきたいと考えている。その中で、新しい元号の発表、新しい時代が始まるに当たり日本中が盛り上がるタイミングで、いち早くお祝いしたいと考えた」とイベント企画の経緯を話した。