Bリーグ・アルバルク東京(以下、A東京)が3月30日、アリーナ立川立飛で秋田ノーザンハピネッツ(同、秋田)と戦った。観客数は2833人。
同じ東地区に属し、今季5度目の顔合わせとなった両チーム。激しいディフェンスが持ち味の秋田に対し、「上回るアグレッシブさと、インテンシティー(強度)レベルを出すことが一番大事」(ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ)と試合に臨んだ。
前半ビハインドで迎えた後半、A東京に勢いをもたらしたのは安藤誓哉選手だった。後半開始直後にオフェンスリバウンドで竹内譲次選手の3ポイント(P)シュートを演出すると、スチール(ボールを奪うプレー)からアレックス・カーク選手のアリウープをアシスト。さらには「パスが来るだろうと予測していた」と、第3クオーター(Q)で3P2本を沈めた。安藤選手は「オープンショットは打たないと(と考えた)。それが入るとダメージも大きいのでは」と振り返った。
試合はカーク選手の得点で先制したが、4連続得点を許し6-14とされると、A東京はすかさずタイムアウト要求。立て直すも13-18とリードを許す展開に。第2Qもビハインドの展開が続くも、終盤にザック・バランスキー選手がバックレイアップを決め、齋藤拓実選手がドライブで得たフリースロー2本沈め追い上げを見せ、残り0.3秒にはミルコ・ビエリツァ選手がバスケットカウント(得点に加えフリースロー)となる3Pを決めると場内は一気に盛り上がりを見せた。ビエリツァ選手はフリースローもしっかり沈め4点プレーとし、28-31で前半を折り返した。第3Qで逆転して以降リードを保ったA東京は84-69で勝利を収めた。
ピック&ロール(スクリーンを使ったオフェンスの1種)でガードに対してWチーム気味にプレッシャーをかける秋田のディフェンスに前半は苦しめられたが、後半は特に間合いを詰められたところでドライブ(ドリブルでゴールに迫るプレー)を仕掛け攻撃を組み立てた。パヴィチェビッチHCは「秋田はプレッシャーをかけてくると思い、しっかりと練習してきた。前半は秋田のディフェンスにつかまったが、後半はしっかりとプレーできた」と手応えをうかがわせた。
A東京はチャンピオンシップ(CS)出場を決めているが、レギュラーシーズンは9試合残っている。安藤選手は「CSに意識は向いているが、一回意識を落としちゃうと上がってくるのが大変なので、常にベストでいくようにしている。スタンダードを高くプレーしたい」と意欲を見せる。
両チームは31日も同所で戦う。