ファッションイベント「Amazon Fashion Week TOKYO(ファッション・ウィーク東京、以下AmazonFWT) 2019 A/W」が3月18日に開幕し、メイン会場の一つ表参道ヒルズ(渋谷区神宮前4)でコシノジュンコさんがショーを行った。
2005年に日本のファッション・ビジネスの国際競争力強化を図る目的で始まった「東京発 日本ファッション・ウィーク」が前身の同イベント。毎年3月と10月の2回、渋谷ヒカリエ(渋谷2)と表参道ヒルズをメイン会場に、国内外のファッションブランドの新作コレクションショーなどファッション関連のイベントを展開している。今回は約50ブランドが出展する。
コシノさんは、福島県とコラボレーションする「FUKUSHIMA PRIDE by JUNKO KOSHINO」として参加。同ブランドは、県が伝統的工芸品・地場産品のブランド力向上による販路拡大を目的に2016年から商品開発に取り組んできた。地方自治体が独自ブランドでAmazonFWTに出展するのは初めてで、コシノさんが東京でコレクションを発表するのは12年ぶりとなった。
これまで張り子や和ろうそく、陶器、カトラリーなどを手掛けてきたが、3年目となる本年度はファッションをテーマに商品開発。県から10社・組の事業者が参加し、山ブドウのつるを使い手作りしたビスチェをはじめ、川俣シルクを使ったドレスなど全55着をショー形式で発表した。
コシノさんは「『新しい風が福島』と考えた。福島は新しいことに挑戦することが大切だと思ったので、それをファッションを通して表現した」とコレクションを解説。「(福島には)ニットやシルクなど素材は美しいし技術はあるが、ノーマルになりがち。イメージを変えることがすごく大切なので、先入観を無くして思い切ったものをやった方がいいのではないかと考え、見たことがない面白い風が吹いてきたらと思いデザインした」とも。
内堀雅雄福島県知事は「伝統と革新が融合したことで、初めての福島オリジナルブランドが誕生した。震災からの復興の途上だが、素晴らしいデザインの力で『そんなことができるのだ』と驚きを感じている。この力をさらに前に進めるために生かしていきたい」と意欲を見せた。
AmazonFWT2019A/Wは今月23日まで。