Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が3月3日、川崎市とどろきアリーナで川崎ブレイブサンダース(同、川崎)と戦った。観客数は3462人。
3ポイントシュート2本を含む10得点をマークした盛實海翔選手
前日延長にもつれ込む戦いを見せた両チームは、この日も熱戦を繰り広げた。SR渋谷は立ち上がり、杉浦佑成選手のスチール(ボールを奪うプレー)からライアン・ケリー選手の得点で先制。前日、第1クオーター(Q)からファウルトラブルになり出場時間が制限された山内盛久選手は、オフェンスリバウンドからロバート・サクレ選手のバスケットカウント(得点に加えフリースロー)をアシストするなど躍動。3点リードで第2Qに突入したが、川崎のゾーンとマンツーマンのチェンジングディフェンスに対応できず、「足を止められボールが回らなくなり」(盛實海翔選手)オフェンスが停滞。32-45と点差を付けられた。
「シンプルに行こう、チームスペーシングを遂行しよう」(伊佐勉ヘッドコーチ)と臨んだ後半。川崎のミスが続いた隙を逃さず、サクレ選手がシュートにブロックショット(シュートブロック)に、好守にわたりチームを引っ張る。山内選手もドライブ(ドリブルでゴールに向かうプレー)でディフェンスを引きつけサクレ選手をノーマークにするなどアシストを重ねた。第3Q残り1分強で逆転に成功し最終Qに突入したが、再び川崎のチェンジングディフェンスに苦しめられる。盛實選手がリバウンドからの速攻に走ったり、川崎が「ニック・ファジーカス選手を起点に攻めてくると分かった」とインターセプトを狙ったりとアグレッシブにプレーする姿も見られた。6点差を付けられたオフィシャルタイム明けには、ガードへダブルチームに行くなどプレッシャーを高めたが川崎の攻撃を止められず76-85で2連敗を喫した。
シュートアテンプトは川崎よりも17本上回るもシュート率が40.3%と落ち込んだ。伊佐ヘッドコーチは「中地区の上位チームに対して、自分たちの遂行力やシュート成功率では試合は難しい。考えさられる週末だった」と振り返る。前日同様、オフェンスリバウンドで川崎を上回ったが「その前にしっかり決めてもらいたい」と苦言を呈した。
シュートアテンプト77本中30本が3Pだったが「打たされすぎている。居心地が悪い数字」と眉をひそめた伊佐HC。終盤にドライブを仕掛けファウルを誘った盛實選手は「アタックする気持ちがあり空いていたので仕掛けたが、もっとドライブやセンター使ってリングにアタックすることが必要だった」と悔やんだ。
加入以降「川崎はライバルとして意識している」というサクレ選手は「やってやろうと思ったが勝てなくて残念」と肩を落とした。サクレ選手は3本のブロックショットを見せるも、そのこぼれ球を取られ得点を挙げられる場面が目についた。「そこには不満が残っている。練習から球際の強さをしっかり意識していきたい」と話した。今季は接戦を勝ち切れない試合が散見しているが、「負ける試合はいつも、出だしは良くても終盤の小さなミスが原因になっている。チームメートを信じて向上していくしかない」と前を向く。
SR渋谷は今月8日・9日、ホーム青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で新潟アルビレックスBBとサードユニホームを着て戦う。