河津桜が咲き始めている渋谷川沿いの遊歩道「渋谷リバーストリート」で3月1日・2日、こたつに入りながら花見ができる「さくらホッとこたつ」が開催されている。
同所で初開催されている「渋三さくら祭」の一環で、渋谷区内の大学に通う学生らが参加する「渋谷学生ボランティアワークショップ」で企画した取り組み。長谷部健渋谷区長が「学生の力を巻き込んで地域を盛り上げたい」と思いを持っていたことから、区が主催し地元の商店会や住民らが参加した渋谷川環境整備協議会に参加していた、国学院大学の田原裕子教授が学生たちを集めワークショップを重ねた。
参加したのは国学院大学を中心に青山学院大学、聖心女子大学、日本大学などの学生約30人で、昨年6月から集まり、案を練ってきた。グループに分かれて考えた案を渋谷三丁目まちづくり協議会や渋谷区などのメンバーが選定して今回の案が採用された。
企画したのは、田原教授のゼミ生でもある国学院大・経済学部3年の芝田圭汰(けいた)さん。普段から渋谷や代官山でボランティアをするなど地域貢献活動をしていることから「渋谷川も盛り上げられないか」と参加を決めた。
その中で、「寒い時期でも、川沿いでゆっくりと桜を楽しんでほしい」との思いと、こたつには「団らんというイメージがある」ことから、地域の人たちの「交流が生まれる場になれば」と考え発案したという。2日間という短期間ながら、「感動している。学生がイベントを企画・運営していくことはなかなかない。実現できてうれしい」と笑顔を見せる。
イベント名は、「温まる」という意味の「HOT」と安らぎなどを表現する「ホッとする」というダブルミーニングになっている。遊歩道沿いに配置しているこたつは7卓。女子メンバーの意見で、桜をイメージするとともに、遊歩道の河津桜やモニュメントを桜色でライトアップする「SAKURA Stream」と連動性を持たせるためピンクと白の布団を使っている。
こたつの利用には、遊歩道に出店しているキッチンカーでの飲食物の購入が必要。コーヒー(ホット400円~)やカフェラテ(ホット500円)、スパークリングワイン(500円)、グリルソーセージ(300円)、マリナーラ(500円)などを販売する。
開催時間は12時~21時。雨天中止。