ギャルブームをけん引し、2014年6月に休刊した女性ファッション誌「egg」が5月、復活号を発売する。
1995年に創刊した同誌は、当時の女子高生などのファッションや恋愛事情などを取り上げ、渋谷に集まる人気のある読者モデルやティーンのスナップ写真などを特集。金髪メッシュや、肌を焼きその後「ガングロ」「ヤマンバ」なども出現した派手なヘアメーク、へそ出し、ルーズソックスといったファッションもいち早く誌面で紹介し、当時のギャルのバイブルになっていた。
昨年3月には、幼少期からギャル文化に憧れ、復刊を熱望していた新世代の編集長・赤荻瞳さんが新会社「エムアールエー」(渋谷区渋谷3)を率い、ウェブ版としてeggを復活させた。これまで紙は発行せず、ネットでの情報発信を軸に、ユーチューブやライブ配信「LINEライブ」、ショート音楽動画コミュニティー「TikTok(ティックトック)」やインスタグラムなどのSNSを中心に、毎日ギャルの「最先端情報」を配信してきた。
ウェブ版としての復活以来、雑誌としての復刊も目指してきた中、今年1月25日に公式ツイッターで投稿したツイートに注目が集まった。「eggが遂に雑誌で復活!?このツイートが1万RT達成すれば、5月にeggが雑誌で復活します!」(原文ママ)としてリツイートを呼び掛けたもので、約2時間で1万リツイートを達成。かつての読者などから復活を望む熱い声が寄せられ続け、現在リツイート数は3万近くに及んでいる。
ツイートには「日頃の感謝を込め、egg編集部から100名様に100冊eggをプレゼントします。応募方法はeggをフォローいただいた上、このツイートをRTするだけ」(同)とも添えた。赤荻編集長によると、「年明けに話題になったZOZO前澤社長のツイートを模したもの」。5月の雑誌版復活に向けクラウドファンディングで支援も募るが、「読者参加型にしたい。話題にもなれば」と、制作費を募るよりもウェブとの連動を意識しているという。
復活号発売は「新元号へと変わる日」として5月1日に決め、発行部数は3万部を予定。発行元は以前と同じ大洋図書(千代田区)。「体を張る企画などギャルならではの『ぶっ飛んだ』企画やファッションスナップなどのコンテンツを予定している」と言い、月刊化など復活号以降の発行については「反響を見て決めていく」としている。「新たな時代に、新たな世代の、全く新しいギャルカルチャーを発信する」とも。
クラウドファンディングサイト「Makuake」で、eggファンが雑誌に出演できる権利や予約販売などをリターンとした支援を呼び掛けるほか、「LINEライブ」で専属モデルオーディションも展開する。