東急電鉄は1月29日、東急線沿線地域に特化したECサービスを開設した。
同社の中期3カ年計画のリテール事業EC戦略の柱となる事業で、同社のホーム・コンビニエンスサービス「東急ベル」の一つとして立ち上げた。従来の東急ストアのネットスーパー「東急ストア/プレッセネットスーパー」に加え、沿線に店を構えるショップの商品などを扱う「SALUS ONLINE MARKET」、東急ストアと東急百貨店のギフトを一括購入できる「ギフト日和by Tokyu Bell」を新たにオープンした。
「目玉」に位置付けるのは、同社が発行する月刊23万部発行の沿線情報誌「SALUS」の名を冠した「SALUS ONLINE MARKET」。開設時には沿線に店を構える約50店が出店し、過去に誌面で紹介した商品をはじめ同サービスオリジナルの限定商品など2000弱の商品を取り扱う。出店するのは、「パティスリー レザネフォール」(代官山駅)、シンガポール発「TWG Tea」(自由が丘駅)、「パティスリービガロー」(桜新町駅)、鮮魚店「サカナバッカ」(中目黒駅ほか)、帽子工房「アンクア工房」(あざみ野駅)など。
限定商品は、「ピッツェリア・ダ・グランツァ」(洗足駅)のオーナー坂本大樹さん監修の冷凍ピザ(マルゲリータ1,200円ほか)など。仏産発酵バターに仏産小麦を使った生地に塩キャラメルを包み込み焼き上げる「ガトーブルトンキャラメルサレ」(1,250円)などをそろえる「ラトリエ ヒロ ワキサカ」(武蔵小杉駅)などがECに初出店となる。今後、出店店舗を増やすほか、器など食に関連した雑貨類の取り扱いも増やしていく予定。
サイトで購入する前にリアル店舗で試せる「五感ショールーミングスタイル」体験となるマルシェスタイルのイベントも展開。第1弾は2月15日~20日、東急東横店(渋谷区渋谷1)東急フードショー内で予定する。
同社リテール事業部長の堀江正博さんは「本拠地である東急沿線の魅力ある店を再発見して、その商品やサービス、ホスピタリティーを、バックグラウンドのストーリーと共に紹介するサービス。沿線のコーディネーターとして、次の時代の皆さまに喜ばれる街づくりを支えるリテール事業のあり方を体現していきたい」と意欲を見せる。