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国学院大学で「加冠式」 平安時代の儀礼で新成人祝福

成人の装束を完全に身にまとった学生たち

成人の装束を完全に身にまとった学生たち

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 平安時代の貴族社会の成人儀礼にのっとり新成人を祝う「成人加冠式」が1月12日、国学院大学(渋谷区東4)で行われた。

学生の頭部に烏帽子や釵子などの装飾具を授ける「加冠之儀」

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 「国学院大学ならではの行事で成人を祝いたい」という学生の発案で2007年に始まり、神職の養成を目的にしている同大神道文学部主催で毎年1月に行っている同行事。今年は新成人の男子27人、女子27人の計54人の学生が、卒業生の神主たちから寄付された衣冠や狩衣(以上男子)、斎服や正服(同女子)などの装束姿で参列した。

 式の中心となる「加冠之儀」では、加冠役である教職員が学生の頭部に冠や烏帽子(えぼし、以上男子)、釵子(さいし)や額当(ぬかあて、同女子)と呼ばれる装飾具を着装。成人の装束を完全に身にまとった姿となった学生たちが校内の神殿に移動し、誓詞を奏上し玉串を拝礼した。「祝賀之儀」では、ボランティアの在学生たちによる神楽舞などが披露された。

 同学部の和田有司さんと宮川周子さんは「神職を目指している」ことから、神道の行事である同式の「機会を逃したくない」と参加を決めたという。式を終え、「大人への一歩を歩めたという気持ち。今回着た衣装は身分を与えられなければ着ることができないので、貴重な経験となった。より神職になることへの憧れが強まった」と宮川さんは振り返る。

 5月に元号が変わることから、平成最後の成人となる。和田さんは「偶然ではあるが、こうして平成最後に新成人となったのは非常にうれしい。また違う元号になるので、新しい気持ちですがすがしく生きていきたい」と話した。

 大人の仲間入りとなるが、「人をだまさない。お金を盗まない。嘘をつかない。人を悲しませない。こういった親から学んだことを今後も守っていきたい」(和田さん)、「助け合いの心を忘れず、新成人として頼られる存在になれるように、少しずつ大人に近づいていけたら」(宮川さん)と誓いを立てた。

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