Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が12月29日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)でライジングゼファー福岡(同、福岡)と戦った。観客数は2039人。
ダンク3本を含む20得点とリバウンド17本をマークしたロバート・サクレ選手
琉球ゴールデンキングス、アルバルク東京と3連敗を喫してホームに帰ってきたSR渋谷。「絶対に連敗を止めよう」と臨んだこの日は、第1クオーター(Q)からライアン・ケリー選手が3ポイント(P)シュートを100%の確率となる3本決めるも、2点ビハインドのスタートとなった。第2Qにはディフェンス(DF)リバウンドからの速攻でロバート・サクレ選手がダンクを決めたり、24秒バイオレーションを取ったり好守が見られた。追いかける展開の中出場したファイ・サンバ選手は「1本でも多くチームにオフェンス(する機会)を与えられたら」とオフェンスリバウンドに飛び込んだ。
同点で迎えた後半。スチール(ボールを奪うプレー)やリバウンドからの速攻で得点を挙げる場面も見られたが流れをつかみきれない時間帯が続いた。拮抗した展開のまま突入した最終Q序盤には、広瀬健太選手が連続でスチールを見せたほか、DFリバウンドからレイアップを決めるなどチームを引っ張る。1点を争う展開となった終盤。残り1分12秒にはケリー選手の3Pが65-61と突き放し、サクレ選手がリバウンドからのダンクで会場を沸かせたところで試合は終了。67対61で勝利を収めた。
伊佐勉ヘッドコーチ(HC)は「終始重い試合で福岡のペースだった」と振り返った。城宝匡史選手をはじめシューターがそろう福岡の3Pを16分の3に抑えるなどDFには一定の評価を示しつつ、「ピック&ロール(スクリーンを使ったオフェンスの一種)から崩された。全く守れていなかった」と課題が残った。
両チームの国籍選手がダブル・ダブルの活躍を見せたこの日。伊佐HCは試合を「5対5というより(外国籍選手の)2対2が多かった」と表現。39分近く出場したサクレ選手を「もうちょっと休ませてあげたい」と悩ましい表情を浮かべた。両チーム共にシュート率が40%を下回ったことについては「うちもシュートを落としたが、福岡も付き合ってくれたので勝てたのとロースコアになった」とも。
サクレ選手は「沖縄の遠征から長い1週間で、疲れもたまっている中でよく勝てた。チームメートを心強く思う。(自分も)多少疲れはあるがあまり気にしていない。勝つためにやっただけ」と言い、「望むかたちでは勝利できなかったが、第3Q序盤からチームが必要としている縦に攻めることができた。その中で、点をとることで貢献できたかな」と話した。
出身中学の後輩たちが応援に駆けつけていたこともあり「多少緊張感があった」という杉浦佑成選手。この日はシュートタッチが良くなかったが、チームメートたちからは「Good shot!」と声が飛んだ。「最後まで入らなかったが、打たなくなったらリズムが悪くなる。声かけのおかげで打ち続けられた。終わったことは切り替えて、明日は決めたい」と意欲を見せた。
明日30日は年内最後の試合となる。ファイ選手は「今日以上の試合の運び方をしていい形で勝って、休む暇はないが(年末は)家族と過ごして、また次のステップに進みたい」と意気込んだ。