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渋谷ヒカリエで「帝人」100周年プロジェクト展示会 実験的な取り組み紹介

「繊維」エリアでは植物の種のような先端技術「SELFORG」を提案する

「繊維」エリアでは植物の種のような先端技術「SELFORG」を提案する

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 繊維事業などを展開する「帝人」(千代田区)の創立100周年プロジェクト展示・発表会「THE NEXT 100 THINK HUMAN EXHIBITION」が12月12日・13日、渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)9階のホールで開催されている。

同じ食品を異なる見せ方などで提案する「食」エリア

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 1918(大正7)年、山形でレーヨンのメーカーとして創業した同社。現在は、マテリアルとヘルスケアを基軸に、IT事業などを展開する総合化学企業グループとなっている。6月に創業100周年を迎えたのを機に、人や社会の今と未来のニーズをとらえ新しい価値・ソリューションを提案する企業=「未来への案内役」になることを目指し、「FUTURE NAVIGATION」を企業メッセージに掲げた。

 「未来への案内役」を体現する最初の活動として、100周年プロジェクト「THINK HUMAN PROJECT」を立ち上げた。同展はその成果を発表する展示会となる。9つのテーマについてさまざまな業界の知見者とコラボレーションし、QOL(Quality of Life=生活の質)向上に向けた実験的な取り組みを紹介する。

 「人間らしさ」コーナーでは、200年止まらない人工心臓が付いた「死ねない体」などを示し、体内埋め込み型マイクロチップ、人工臓器など道具が進化することで変わる「人間らしさ」について考える。加齢による味覚の変化や食料問題に直面した時の「食体験」を豊かにする糸口を探す「食」エリアでは、「焼き固めた小麦粉」を使いカトラリーを変えたり他人の評価を添えて紹介したり、空腹中枢を刺激する色と一緒に並べるなど周りの環境を変え、視覚以外の情報で食品の伝わり方のコントロールを図る。

 「繊維」エリアでは環境変化に伴い求められる繊維について考えた。地球温暖化の進行により海面が上昇し都市が水の中に沈み、温度の上昇により夜型の生活に変わった世の中を仮定。そこで求められる繊維として、植物の種のようにまき太陽の光を浴びることで合成繊維が伸びてくる先端の技術で、自己組織化(Self Organization)の考えから誕生した「SELFORG(セルフォー、繊維の種)」を提案する。多国籍化が進む中、「非言語で感情を伝える」可能性を探る「感性」コーナーでは、約4分のオリジナルドラマを製作。映像と音声に加え、「触覚」としてストーリーに合わせた登場人物の鼓動を振動で表現するデバイスも用意する。

 鈴木純社長は「今人に何が起こっているのか、未来の人、社会はどうなるのかという命題について、独自の視点で向き合い、未来の可能性について若手・中堅の社員を中心に議論を重ねてきた。その集大成」と位置付ける。中にはビジネス化を検討している展示もあるという。

 開催時間は10時~17時。入場無料(ウェブ事前登録制)。

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