2019年の若者トレンドのキーワードは「ダイバーシティー」――10~20代に特化したマーケティングリサーチを行う「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」が12月11日、2019年のトレンド予測を発表した。
同調査は、ファッションビル「SHIBUYA109」(渋谷区道玄坂2)を運営するSHIBUYA109エンタテイメント(道玄坂1)が、若者マーケティング研究機関「SHIBUYA109 lab」の活動の一環で実施。同館に来店するアラウンド20(15歳~24歳)の女性70人(有効回答数)を対象に調査した。
トレンド予測を発表したのは「グルメ」「アーティスト」「ユーチューバー」「エンターテインメント」の4部門。同ラボが毎月同館内で行うヒアリング調査を元にキーワード30個を独自に選定。そのキーワードに対するアンケート調査を行い、各部門で票を集めた上位5つのコンテンツからキーワードを予測した。
今年、「タピオカ」「チーズドック」などが話題となったグルメ部門は、ソフトクリームやパンケーキなどにトッピングする「食べるタピオカ」が登場していることや、コチュジャンや砂糖などを混ぜた調味料を和える韓国のフライドチキン「ヤンニョムチキン」に注目が集まっていることから、引き続き「アジアンフード熱」が続くと予測。
アーティスト部門では、韓国と日本のガールズグループ「IZ*ONE(アイズワン)」、日本・韓国・中国・アメリカ・カナダなどのメンバーで構成する「NCT」などの「グローバルグループ」と、指原莉乃さんや滝沢秀明さんら「次世代を担うプロデューサー」が関わるアイドルに注目が集まっているという。
これまで「勢い」が支持されていたというユーチューバー部門では、「男の娘(こ)」(女性に見える男性)などで構成する「ヘンジンマジメ」、男性の美容系ユーチューバー「車谷セナ」さんなどから、「和気あいあい」「ユニセックス」がキーワードになると予測する。
エンターテインメント部門ではムーミンパークやスヌーピーミュージアムなど来年開業予定の施設がノミネートしたが、同ラボでは、男性声優12人によるラップバトルプロジェクト「ヒプノシスマイク」、若手俳優が多数出演するメディアミックスプロジェクト「PRINCE OF LEGEND」などから、「プロジェクト型コンテンツ」「オールスター」に注目した。
同ラボでは、それぞれの「個性を合わせたコンテンツの台頭」を予測し、「ダイバーシティー」をキーワードに挙げた。長田麻衣所長は「アラウンド20は国籍や性別の『違い』を『個性』の一つとして自然に捉えられており、彼らの生み出すエンターテインメントに注目が集まっているよう」と総括する。