公園通り沿いで建て替えが進められてきた渋谷区役所新庁舎(渋谷区宇田川町)が来年1月15日、開庁する。
1964(昭和39)年、隣接する公会堂と共に建設された旧庁舎。2011年の耐震診断調査での結果を受け、公会堂と共に2015年11月から建て替え工事に着手。現在は、旧東京都児童会館跡地(渋谷1)などを活用した仮庁舎で業務を行っている。
新庁舎は区立神南小学校に隣接して建築。地下2階~地上15階の17フロアで、面積は3万1400平方メートル。10月15日に完工し、現在は什器の搬入やサインの取り付け、ICT工事などを進めている。
これまで渋谷区文化総合センター大和田(桜が丘町)=文化振興課、渋谷ヒカリエ(渋谷2)=防災課(防災センター)、東京商工会議所渋谷支部(渋谷1)=地域振興課、神南分庁舎(神南1)=環境政策課・スポーツ振興課・生涯学習課といった、各所に散らばっていた課も新庁舎に集約することで、区民の利便性向上を図る。
フロア構成は以下の通り。地下1~2階=駐車場など、地上1階=コンビニエンスストア、飲食店、同2階=障がい者福祉課、介護保険課、生活福祉課、広報コミュニケーション課(広聴相談)、社会福祉協議会(地域福祉課、子ども支援課など)、同3階=住民戸籍課、国民健康保険課、同4階=保育課、子ども青少年課、庶務課、学務課、指導室、同5階=福祉部管理課、高齢者福祉課、介護保険課、文書課(情報公開コーナーなど)、社会福祉協議会(総務課、障がい者基幹相談支援センターなど)、シニアクラブ指導室。
同6階=税務課、国民健康保険課(後期高齢者医療など)、区政資料コーナー、同7階=地域振興課、商工観光課、文化振興課、オリンピック・パラリンピック推進課、保健所/生活衛生課、保健所/地域保健課、生涯学習振興課、スポーツ振興課、同8階=防災課、安全対策課、会議室、同9階=経営企画課、広報コミュニケーション課、区長室、副区長室、総務課、文書課、人事課、庁舎管理課。
同10階=資産総合管理課、財政課、施設整備課、ICT戦略課、システム運用課、契約課、会計管理室、同11階=土木管理課、道路課、美織と水・公園課、都市計画課、建築課、同12階=まちづくり課、渋谷駅周辺整備課、住宅政策課、環境政策課、選挙仮委員会事務局、監査委員事務局、同13階=区議会事務局、議長・副議長室、議員控室、会議室、議場、同14階=委員会室、区議会大会議室、大集会室、15階=多目的スペース「スペース248」。
新庁舎に移転後、現在の仮庁舎は第1庁舎を「第二美竹分庁舎」とし、中央保険相談所・生活福祉課を設置。時期は未定だが第2・3庁舎は解体する。併せて、神南分庁舎も建て替える予定で、将来的にフィンランドの子育て支援「ネウボラ」を参考にした「渋谷区版ネウボラ」事業の中核をなす施設を置く予定。
移転を機に、モバイルPCやオンライン会議の導入などICT化の推進や、グループアドレスの導入など執務環境の変更など「ワークスタイル改革」を進める。区の職員は12月末または開庁直前の来年1月の週末を利用して移転作業を行うという。
同時に建て替えている渋谷公会堂は来年5月末に完工し、来秋にオープンを予定。地下2階~地上4階の6フロアから成り、延べ床面積は約9713平方メートル。1階はピロティやエントランスロビーで、2階が舞台(ホール)で1956席(1階=1180席、2階=424席、3階=352席)を予定。インターネットを活用した情報発信や、チケットの電子化にも対応する。