Bリーグ・アルバルク東京(以下、A東京)が11月24日、アリーナ立川立飛で京都ハンナリーズ(同、京都)と戦った。観客数は2663人。
前半で20点差近く離され、終盤追い上げを見せるも惜敗した前日を受け、「最後追い上げたいい流れを前半からできるように。出だしでどれだけプレッシャーかけられるか」(田中大貴選手)を意識したこの日。立ち上がりの5分強、京都を2点に抑え、田中選手の1対1や竹内譲次選手のリバウンドからのセカンドチャンスなどで一時9点のリードを奪った。第2Qは田中選手とアレックス・カーク選手のコンビネーションが光り最大19点差を付けた。京都がゾーンを敷いた終盤、一時得点が停滞するも、馬場雄大選手の3ポイント(P)シュートや、田中選手のスチール(ボールを奪うプレー)から馬場選手のダンクで後半へ弾みを付けた。
7点差で迎えた最終クオーター(Q)、京都はジュリアン・マブンガ選手が起点となり、岡田優介選手の3Pやデイヴィッド・サイモン選手のインサイドなど得意なかたちで加点し、一時1点差まで詰め寄り接戦に。1分を切り、京都がリバウンドで粘りシュートを放ってくる中、守り切ったA東京が85対82で勝ちをもぎ取った。
ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチは「どっちに転んでもおかしくないシーソーゲームになった。何が何でも勝つという気持ちで、選手たちが最後まで力を振り絞ってくれた」と選手たちを称えた。田中選手は「なんとか勝ち切れた」と安どするが、「(マブンガ選手のように)4番(パワーフォワード)で外から打ってくる選手がいるチームにはアジャストが必要。2人の外国人が常にボール保持して60点近く取られるのはやられすぎだし、きつい」と反省も残った。
この日のハーフタイムには、トヨタ自動車が昨年から開発するAI(人工知能)バスケットボールロボット「CUE2(キューツー)」が登場。昨シーズンから台座を無くしたほか、シュートエリアを広げるためにモーターの小型化やパーツの軽量化などを図った進化版で、3Pを2本決めるなど場内を盛り上げた。「キューツー」はリーグに選手登録されていることから、「オールスター出場」も目指すという。
今節でBリーグは一時中断し、次週は天皇杯2次ラウンドや日本代表戦(FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区 2次予選)が行われる。日本代表候補に選出されている田中選手は「連敗していくのと今日勝って行くのは全然違う。そういった意味ではいい気持で臨める」と言い、「(1次予選で)オーストラリアに勝った時、(ファンが)すごい声援を送ってくれて、自分の中でも燃えるものがあり、力になった。今回も満員と聞いたのでホームを守りたい。求められていることを解釈して貢献したい」と意気込む。竹内選手は「(9月に行われた)イラン戦辺りから日本の皆さんの熱を感じることができて、今回の満員も僕らへの期待の高さの現れ。その期待に応えたい。キーのメンバー(=八村塁選手、渡邊雄太選手)がいなくても他の誰かがステップアップして違う色を見せたい」とも。
Bリーグの再開は12月7日。A東京は同8日・9日に新潟アルビレックスBB、同12日・に栃木ブレックスとそれぞれアウェーで戦った後、同15日・16日にホームで千葉ジェッツと戦う。