2018年、若者のトレンド1位は「kemio(けみお)」――10代~20代に特化したマーケティングリサーチ「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」が11月13日、「トレンド大賞2018」を発表し、ユーチューブやインスタグラムなどのSNS部門や、ファッション、グルメなどの各部門の大賞を明らかにした。
ツイッター部門、ユーチューブ部門で共に大賞に輝いた「kemio」さんは、若者の間で流行する、やばいを指す「やばみ」や、気分の高揚を表す「あげ」の進化形「あげみざわ」などの言葉を生み出した人気ユーチューバーで、チャンネル登録数は100万人を超える。動画のユニークさや独自のセンスを発信し若い世代の共感を集めている。SNS部門ではほかに、DJ集団「レペゼン地球」や「インスタグラムの女王」として海外からも注目されるタレント渡辺直美さん(インスタグラム部門1位)や、グルメ情報に詳しい「りょうくんグルメ」さん(同2位)らがトレンド入り。
「今年流行した番組・ドラマ」部門では、地上波番組を抑え、Abema(アベマ)TVの中でも「恋リア」として若者に人気の恋愛リアリティー番組「オオカミくんには騙(だま)されない」(1位)と「恋する週末ホームステイ」(2位)がそれぞれランクイン。「オオカミくん~」に出演した「egg」モデル伊藤桃々さんらは、番組終了後もSNSのフォロワーを伸ばし、恋リアから人気に火が付く流れも出てきている。
カフェ・グルメ部門では「チーズドック」と「タピオカ」が同率1位を獲得。2位の「チーズタッカルビ」も含め、若者の間でアジア発のグルメが浸透し、人気を集めているという。SNSなどの情報があふれ、ファストファッションの台頭などもあり多様化も進む中、ファッション部門では、2位を引き離し「ウエストポーチ」が1位に。ウエストに巻くよりも斜め掛けにして持つのが主流で、シーズンを問わず人気に。2位・3位にはレース素材トップスとチェック柄シャツが続いた。
同調査は、ファッションビル「SHIBUYA109」(渋谷区道玄坂2)を運営するSHIBUYA109エンタテイメント(道玄坂1)が、若者マーケティング研究機関「SHIBUYA109 lab」の活動の一環で実施。同館に来店するアラウンド20(15歳~24歳)の女性121人(有効回答数)を対象に調査した。長田麻衣所長は今年のトレンドについて「アラウンド20の心をつかんでいる人やコンテンツの共通点は『親近感があること(身近な存在に思えること)』」と総括している。