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ハロウィーンは「節度を持って」 長谷部健渋谷区長が呼び掛け

(左から)長谷部健渋谷区長、渋谷区観光大使ナイトアンバサダーのZeebraさん

(左から)長谷部健渋谷区長、渋谷区観光大使ナイトアンバサダーのZeebraさん

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 長谷部健渋谷区長は10月23日、月末に迫ったハロウィーンに向け「節度を持って楽しんで」と呼び掛けた。

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 渋谷にはサッカー日本代表戦や年末年始などに、多くの来街者が集まることで知られている。ハロウィーンには区が主体となったイベントは行っていないものの、当日が金曜だった2014年に話題になって以降、自然発生的に仮装した人たちが多く集まるようになった。センター街を中心に歩行も困難になるほど人が密集するようになったことから、2016年からは警察の協力の下、文化村通りや道玄坂を一時的に歩行者天国にすることで混雑緩和を図っている。

 同じころから仮装している人を見たり写真を撮ったりするために来街する人も増え、けんかや痴漢といったトラブルが聞かれるようになり、改造車や暴走車両も近くに集まり住民からも騒音に対するクレームが寄せられているという。「街で楽しんでいただくことは渋谷の魅力として重要だが、安心・安全をどう両立するかが重大な課題」(長谷部区長)と、渋谷区は今年、声明を発表することで来街者の「モラル・マナーに訴えかけたい」考えだ。

 長谷部区長はハロウィーンを「街の風物詩になりつつある」と位置付けるが、「本物の文化にするためには皆の努力が必要」と話し、「騒ぎ声や騒音は拾ったりきれいにしたりできない。参加する人たちの気持ち一つの問題。なるべく規制はしたくないので、節度を持って遊んでほしい。そういったことができるはず」と期待を込める。一方で「変わらなかったりひどくなったりするようであれば規制を考えないといけない」とも。

 区ではナイトタイムのカルチャーや経済の活性化にも注力している。長谷部区長は「朝まで楽しみたい人はクラブや飲食店などで盛り上がってほしい。やるなら楽しみ方があるよね、と訴えかけたい」と話す。渋谷区観光大使・ナイトアンバサダーのZeebraさんは、きれいに清掃されたことで話題となったサッカー日本代表のロッカールームを引き合いに出し、「ハロウィーンになった瞬間、渋谷が汚れるのはもったいない。海外から来る人たちに、日本人は何が長(た)けているのかを見せるべき」と訴えた。自身も4年ほど前からクラブが点在する円山町などのエリアでゴミ拾いをしており、今年も行う予定という。

 昨年のハロウィーンでは、酒造メーカーが街なかで瓶に入ったアルコールのサンプリングを行ったことなどから瓶が散見された。割れて危ないことなどから、新たな取り組みとして渋谷センター街や公園通り、道玄坂周辺のコンビニなど17店舗に31日18時~11月1日6時のアルコール瓶の販売自粛を要請する。区では6月のサッカーワールドカップの日本代表戦時にも同様の要請を18店に行い、7店が協力したという。

 区では2015年から、実行委員会と共同で「ごみゼロ大作戦」としてエコステーションの設置などに取り組んでいる。今年はハロウィーン当日の31日に、ハチ公前広場や宇田川交番前など4カ所にエコステーションを設置(19時~翌8時)するほか、SHIBUYA109地下に位置する渋谷駅1番・2番出入り口付近のコンコースなど2カ所にフィッティングルーム(17時~22時)を、宮下公園駐車場内など2カ所に仮設トイレ(19時~翌8時)を、それぞれ用意する。

 毎年11月1日には来街者やさまざまな団体が自主的にゴミ拾いを行っている。「ごみゼロ大作戦」では、神宮通公園(北)でトングや軍手の貸し出し、ゴミ袋の提供・収集を行うことで活動をサポートする。今年のハロウィーンは平日であることから、前週の週末27日・28日・29日にも行う予定。実施時間は各日8時~12時。

 長谷部区長は「できたら(仮装して街に来るのは)31日に集中してほしい」とも呼び掛けた。

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