渋谷駅周辺で10月11日に開幕する「第10回 渋谷ファッションウイーク（以下SFW）」に先立ち今月9日、渋谷の氏神である金王八幡宮（渋谷区渋谷3）で成功祈願が行われた。

文化村通りではファッションショーも予定

　SFWは、2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、ファッションを通じて渋谷を「国際文化観光都市」にすることを目指して2014年3月に初開催し、今回で10回目を迎える。「多様なファッションを生み出してきた渋谷らしさ」という思いを込めた「MADE IN SHIBUYA」をテーマに展開。今月15日に渋谷ヒカリエ（渋谷区渋谷2）などで始まる「Amazon Fashion Week TOKYO 2019 S／S」に合わせて開く。

　参加するのは、MAGNET by SHIBUYA109（神南1）、東急百貨店本店（道玄坂2）、渋谷キャスト、渋谷ヒカリエ（以上渋谷2）、渋谷マークシティ（道玄坂1）、渋谷マルイ、渋谷モディ（以上、神南1）、西武渋谷店（宇田川町）など12店舗。各館では期間中、館内のテナントを入れ替えたり期間限定店舗を出店したりする。

　最終日の21日には文化村通りを交通規制し、路上でファッションショーを行う。ファッションデザインコンテスト「Tokyo新人デザイナーファッション大賞」で入賞した「CHONO」（デザイナー＝中園わたるさん）、「FURUGI-NI-LACE」（同＝植木沙織さん・米田年範さん）が初のコレクションショーを行う「SHIBUYA FIRST STEP」と、SFWに参加する商業施設などのショップ店員がモデルとして参加する「SHIBUYA RUNWAY」の2部構成となる。イベントアンバサダーの歌手Dream Amiさんもランウエーを歩くとともにライブパフォーマンスも予定する。

　SFWでは、ファッション業界を目指す学生や若手デザイナー、アーティストらに体験機会を提供する試みも導入している。制作やPRなど事務局内のサポート、メーキャップアーティストらのアシスタント、イベントを記録するカメラマンなどが参加する。

　成功祈願には大西賢治実行委員長や事務局スタッフ、インターン生らが参加した。大西実行委員長は「あと2年ほどでビッグイベントが待っている。渋谷も大型商業施設の開業が進んでいる中でのファッションウィークとなる。この10回の中で若いデザイナーの個性を出して渋谷らしさが出てきているのでは。大型店が参加していて、身近に秋冬のトレンドを感じられるというのも特徴。もっと充実させて、いろいろな店を巡ってもらえればにぎわいも増えるし、売り上げも上がる。街を活性させるファッションウィークにしたい」と意欲を見せる。

　最終日に行われるファッションショーにはショップ店員が参加することもあり「身近にファッションのトレンドをとらえられるので、ぜひ見ていただいたい」と呼び掛ける。昨秋は雨天でファッションショーが中止となったことから「金王様にお願いをしてきたので今年は聞いていただけるのでは」と笑顔を見せた。

　SFWは今月21日まで。