アルバルク東京(以下、A東京)が10月7日、サンロッカーズ渋谷(同、SR渋谷)とアリーナ立川立飛(立川市)で戦った。
前日のシーズン開幕戦で接戦を演じた両チーム。指定席が完売したこの日は3102人が来場した。A東京は田中大貴選手が左ハムストリング筋膜炎のため欠場したほか、今月2日まで開催されていた「FIBアジアチャンピオンズカップ」含め試合に出場していなかったジャワッド・ウィリアムズ選手が今季初めて試合出場を果たした。
いい出だしを見せたのはSR渋谷。ライアン・ケリー選手や長谷川智也選手の3ポイント(P)シュート、ロバート・サクレ選手の連続得点などダブルスコアを付けられると、A東京はすかさずタイムアウトを要求。終盤に途中出場した正中岳城(しょうなか・たけき)選手がフリーの3Pを連続で決め1点差まで詰め寄った。第2クオーター(Q)には竹内譲次選手が3Pや1対1などでチームを引っ張るも、点差は変わらずこの日も接戦となる。
第3Q、ウィリアムズ選手を中心に攻めたA東京。ウィリアムズ選手はファウルで得たフリースローも4分の3の確立で決めた。1点差のまま迎えた最終Q。試合が動いたのはオフィシャルタイムアウト明け。馬場選手の3Pを含む4連続得点で81対70と一気に突き放すことに成功。SR渋谷はケリー選手、サクレ選手、ベンドラメ選手が果敢にゴールにアタックし追い上げを図るが、89対79でA東京が勝利を収めた。
A東京ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC)は「今日も厳しい試合だった。疲労がある中、選手たちにはよく戦ったと言いたい。チーム全体で良く乗り越えた」と評価。ACC含め10日で7試合をこなしたことから、「体をケアしつつ、徐々に自分たちのゲームのリズムに入っていきたい」と話した。SRに新加入したケリー選手には2日連続で25得点以上取られているが、「得点の取られ方には、イージーショットかタフショットまたは厳しいシュートの2種類がある。これだけ本数を打つ選手ならば20点近くとられるのでは。ただ、2日しか見ていないので何とも言えない」とも。
菊地祥平選手は優勝して迎える新シーズンを「(これまでとは)全く別物。うちと試合をする時はほかのチームの時よりもモチベーション高いだろうし、僕たちを目標にやってくるチームは必ず多い。そこをシャットアウトとする気持ちが足りていないと勢いを持っていかれてしまう。その気持ちを大切にしていきたい」と気を引き締め、連勝でのシーズン開幕に「本当にほっとしている」と表情を緩めた。ケリー選手とのマッチアップは「得点取ってくる外国人とやるのは嫌いじゃないので、楽しかった」と言い、「体も強く、大きくて長さのある選手とやる機会は少ないので勉強になる。(次は)もっとしっかりシャットアウトしたい」と次のダービー戦に闘志を燃やす。
SR渋谷の勝久ジェフリーHCは「選手たちはハードに、インテンシティー高くフィジカルに戦ってくれた」と振り返り、「後半、特に最終Qで25点取られたのは少しずつDFの精度や体力の差が出てしまった。A東京が選手をローテ―ションする中で、うちが変更しなかったのは自分のミス」と反省点を挙げた。
ロバート・サクレ選手は「負けはしたが、アーリーカップよりかなり良くなっている感触はある。負けを増やさないよう日々の練習から積み上げていきたい」と意欲を見せた。試合では、NBAロサンゼルス・レイカーズでも一緒にプレーしていたケリー選手とのコンビネーションも見られた。「彼が外にいることでかなり自分がオープンなったり、その逆もあったりするので心地よくプレーできる」とも。
A東京の次節はシーホース三河のホームに乗り込む。SR渋谷はホーム青山学院記念館(渋谷区渋谷4)にレバンガ北海道を迎える。