東急不動産(渋谷区道玄坂1)は、表参道と明治通りが交わる神宮前交差点の一角にあるビル「オリンピアアネックス」(神宮前6)を含む敷地で再開発に乗り出す。2022年度までに店舗などが入る新施設の完成を目指す。
築50年を超え、路面に「ラコステ」などが出店してきたビンテージビル「オリンピアアネックス」をはじめ、今年5月に閉店・移転したコンドーム専門店「コンドマニア」跡を含む約3000平方メートルの敷地に、延べ床面積約2万2000平方メートルのビルを建設する。事業名は「神宮前六丁目市街地再開発事業」。
オリンピアアネックス取り壊しまでの間、同ビル1階に情報発信拠点「subaCO(スバコ)」を開設する。同社はこれまでにも再開発エリア内の建物を有効活用する期間限定スペース「Q's spot(キューズスポット)」を展開してきた。
「スバコ」では原宿・表参道をはじめ各地でボランティア清掃活動を展開するNPO法人「greenbird(グリーンバード)」と組み、運営を委託。2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向け増加する外国人観光客などもターゲットに、「年齢や国を超え気軽に立ち寄れる新しい形のコミュニティーサロン」を目指す。延べ床面積は約100平方メートル。
周辺エリアの歴史や変わっていくまちの姿、地域の活動や課題解決に向けた取り組みなどを紹介していくほか、地域で開かれるイベントのサテライト会場としての活用も見込む。9月7日~17日に渋谷駅周辺や原宿・表参道エリアの商業施設やイベントスペースなどで開かれる都市回遊型イベント「ソーシャルイノベーションウィーク渋谷」にも参加する。
同社によると、同ビルの取り壊し時期は「非公開」(9月3日時点)。新たに建設するビルには店舗、鉄道用変電施設、駐車場などを整備する計画。