8月15日に建設70年を迎える「忠犬ハチ公像」の制作秘話などを紹介する企画展が同11日、白根記念渋谷区郷土博物館・文学館(渋谷区東4、TEL 03-3486-2791)で始まる。
渋谷駅前で待ち合わせの目印や観光名所にもなっている現在のハチ公像は戦後再建された「2代目」。初代は、ハチが翌年に亡くなる生前の1934(昭和9)年に建立。初代はその後、戦時中に金属供出され、1948(昭和23)年に再建。終戦を迎えた8月15日、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)幹部も除幕式に立ち会い、平和の象徴として「復活」した。
同館では建立70年を記念し、「ハチ公と忠犬ハチ公像」と題し、ハチの生涯を振り返るほか、初代・2代目の銅像制作に関するエピソードや、日本犬研究家でハチの話を新聞に投稿し世に広めた「生みの親」斉藤弘吉さんの資料なども紹介する。ハチの飼い主だった東京帝国大・上野英三郎博士の「妻」坂野八重子さんや、教育家ヘレン・ケラーとハチのつながりなど、独自の視点でもハチの歴史をひもとく。初公開資料を含め約200点を展示する。
9月8日・22日、10月7日には展示解説(事前予約不要)を行うほか、9月29日には講演会「ハチ公秘話と忠犬ハチ公像」を開く。
開館時間は11時~17時(最終入場は16時30分)。月曜休館(祝日の場合翌日)。入館料は100円、60歳以上無料。