8月6日に亡くなった世界的シェフのジョエル・ロブションさんが出演する実録映画「世界が愛した料理人」(アンヘル・パラ、ホセ・アントニオ・ブランコ監督)が9月22日、恵比寿ガーデンプレイス(渋谷区恵比寿4)内のミニシアター「YEBISU GARDEN CINEMA(恵比寿ガーデンシネマ)」で公開される。
ロブションさんは1945年に仏・ポワチエで生まれ、15歳で料理人修業を始めた。29歳でホテル「コンコルド・ラファイエット」総料理長に就任し、31歳でフランス国家最優秀職人章(MOF)を受章。36歳の時にパリ16区にレストランを出店し独立。3年後には同国の「ミシュランガイド」で3つ星を獲得した。
1994年には、恵比寿ガーデンプレイス内にポワチエの石材を切り出して造られたレストラン「タイユバン・ロブション」の料理監督に就任。2004年には「シャトーレストラン ジョエル・ロブション」としてリニューアルし、ガストロノミーやカジュアルレストラン、バーなどを展開。ガストロノミーは「ミシュランガイド東京」で11年連続3つ星を獲得している。8月6日、73歳で亡くなった。
「シャトーレストラン ジョエル・ロブション」至近にある劇場での公開となる同作。スペインの3つ星レストラン「アスルメンディ」のオーナーシェフ、エネコ・アチャさんが「料理の神髄、魂とは何か」を求め、銀座のすし店「すきやばし次郎」など日本や海外の飲食店を巡るドキュメンタリー。
劇中では、サンジェルマンの「ラトリエ ドゥ ジョエル ロブション」が紹介されるとともにロブションさんが出演。ロブションさんは「すきやばし次郎」を訪れたこともあり、店主・小野二郎さんとのエピソードも語られている。
ロブションさんと同年齢で約40年間親交があったという服部学園服部幸應理事長は「彼の料理はパーフェクト。その完璧さに近づこうとする姿勢に自分も影響を受けた」と追悼のコメントを寄せている。