タイミー(渋谷区恵比寿3)が開発したワークシェアリングアプリ「Taimee(タイミー)」が8月6日、正式公開される。先行してiOS版、年内にアンドロイド版を予定。
「働きたい時間」と「人手が足りない時間」をオートマッチングさせるアプリで、多様なワークスタイルに対応することと、サービス業などで昨今いわれている人手不足に一役買うサービスを目指す。
昨年8月に設立されたタイミーは、社長で立教大学3年の小川嶺(りょう)さんを中心に設立。小川さんは慶応義塾大学のビジネスコンテスト(KBC)で優勝したことを機に、ファッション系のアプリを提供する企業を昨年8月に設立し資金調達先を得るも、「一生を懸けられる事業か」を再考した結果、11月に解散。その後「何もやることが無かった」経験から「時間を豊かにしたい」と同アプリの開発に行き着いたという。専門家らの時間を売買する「タイムバンク」などのアプリはあるが、「学生含め誰にでも時間の価値はある」と「ユーザーファースト」のサービスに考えたという。
ワーカーは、プロフィルをはじめ報酬の振込先となる銀行口座などを登録する。その時々で働きたい日時・駅などを指定すると、マップ上に対応する仕事がピン状で表示される。選択することで詳細を見ることができ、条件に合えばワンタッチで仕事を確約することができる。仕事終了後は即日報酬が振り込まれるようになっている。ワーカーは登録料などを含めタイミーに支払う金銭は一切発生しない。
企業・店舗側は、業種や業務内容、勤務地、時給、募集人数のほか、持ち物、特徴(バイク・車通勤可、髪型・カラー自由、賄い有りなど)、店舗やロゴなどの写真、募集期限(仕事開始1時間前まで)などを入力。任意ながら、求めるスキルとして英語などの語学、体力、コミュニケーション力などを指定することもできる。ワーカーのプロフィルや職歴などは事前に確認することができ、希望に合わない場合はそのワーカーのアルバイトをキャンセルすることもできる。初期費用などは発生しないが、成果報酬型で日給の30%をタイミーに支払う。
ワーカーが職場に来ないなどドタキャン防止として、双方レビュー評価を導入するほか、独自の「助け合い機能」として、企業・店舗が希望する時間帯に仕事を求めていた他のワーカーに通知する機能も用意。それでもワーカーが見つからない場合は、タイミーの社員が駆け付けるなどの対応も考えているという。
アプリ公開時、募集企業・店舗の対象エリアは同社がオフィスを構える渋谷区全域と一部新宿区で、タイ料理店「ガパオ食堂」(恵比寿南2)などの飲食店や、コンビニ、イベントスタッフなど約50の企業・店舗が登録している。年内には豊島区まで広げたい考え。ワーカーは、小川さんのネットワークを使うなどして学生の利用を促進するが主婦層を呼び込みたいという。
今月中に登録企業100社、ワーカー数8000人、年内に企業300社(500店舗)、ワーカー数5万人を目指す。