「第2回渋谷盆踊り大会」が7月21日、SHIBUYA109(渋谷区道玄坂2)前交差点を中心に開催された。主催は渋谷道玄坂商店街振興組合。
渋谷に暮らす人と来街者の交流の場を作ることを目的にした盆踊り大会は昨年に続き2回目。この日16時30分から文化村通りや道玄坂を交通規制(車両通行禁止)し、SHIBUYA109前にステージを作り、路上にはミニ櫓(やぐら)を組んだ。エリア内の路面には輪投げやヨーヨー釣り、キッチンカーなどが出店。地元住民や学生ボランティアが自主警備に当たった。
冒頭、同組合の大西賢治理事長は「渋谷の地で日本の伝統文化である行事や浴衣の文化を楽しんでいただき、夏休みに入っている子どもたちの思い出になれば」とあいさつ。長谷部健渋谷区長は「渋谷は都心でありながら日本の伝統文化を受け継いでいるのは大きな誇り。老いも若きも、性別も国籍も、いろいろなものを超えながら混じり合いながら渋谷らしい価値・文化を発信してもらえたら」と期待を込めた。特別協賛する東急電鉄・野本弘文会長らを交え、ちょうちんを点灯し盆踊り大会がスタートした。
オープニングを飾ったのは、区の基本構想のPRソング「夢見る渋谷 YOU MAKE SHIBUYA(以下、夢見る渋谷)」。「渋谷系」アーティストとして一世風靡(ふうび)したピチカート・ファイヴの3代目ボーカリスト野宮真貴さんが歌う中、渋谷区職員らが先導し盆踊りバージョンを披露。その後、大東京音頭や炭坑節など定番の歌も流れ、子どもや若者、外国人旅行客たちも加わり、見よう見まねで盆踊りを楽しんでいた。
この日は、渋谷区をホームタウンに活動する男子プロバスケチーム「サンロッカーズ渋谷」の選手やチア「サンロッカーガールズ(以下SRG)のメンバーも参加し、「夢見る渋谷」を街の人たちと踊った。満原優樹選手は「最初は『えー』って思ったが、楽しかった。どこの地域よりもエネルギーがある街だと感じた」と楽しんだ様子。伊藤駿(たかし)選手は「渋谷独特の雰囲気があって、改めて好きだと思った。(振りは)覚えられなかったが、思ったよりうまく踊れた。来年も参加するなら100%でやりたい」と振り返った。
広瀬健太選手はスタート前、SRGのメンバーに振りを教えてもらっていたが「終始完璧だった。周りの人が僕を見ながら踊っていたと思う」と満足げな表情を浮かべ、「今はオフなので盆踊りをしているが、本業はバスケットなので、相手を躍らせられるように…あまりうまくないですね(笑)。青学に試合を見に来てもらえたら」と呼び掛けた。
イベント終了後、長谷川賀寿夫渋谷道玄坂青年会会長は「何重にも輪を作ってくれて本当にうれしい限り」と喜びを表現。「これからも渋谷をもっともっと盛り上げるよう努力したい」と意気込んだ。大西理事長は「本当に大成功。子どもから年配の方まで皆さんに楽しんでもらえたのでは」と笑顔を浮かべ、「1回目・2回目とできれば3回目もできると思っている。重ねることは大事なので、もっと企画にボリュームをつけてやりたい」と意気込んだ。
この日は約3万5000人(主催者発表)が参加。21時過ぎに盆踊りは終了し撤収作業が行われ、22時30分前には交通規制が解除された。