東急田園都市線・東横線で7月9日、平日朝6時台の臨時列車の期間限定運行が始まった。
昨年に続く運行で、東急電鉄が取り組む朝ラッシュ時間帯の混雑緩和に向けた施策「グッチョイモーニング」の一環。都が実施する朝の通勤ラッシュ緩和プロジェクト「時差Biz」(今月9日~8月10日)と連動している。
昨年は、同社が混雑緩和や遅延の解消を「重要課題」として挙げている田園都市線のみで実施。同線で最も混雑する池尻大橋駅~渋谷駅間の1時間(7時50分~8時50分)平均混雑率が184%(2015年度、国土交通省の鉄道関係統計より)のところ、昨年運行した臨時特急列車「時差Bizライナー」では渋谷駅到着時(6時43分)で乗車率100%と低い混雑率で運行ができたという。今年は、通勤での利用者が多い東横線にも拡大しオフピーク通勤の促進を図る。
今年の「時差Bizライナー」は、中央林間駅発・東京メトロ半蔵門線押上駅行きで運行する。6時1分に中央林間駅を発車し、他社線と乗り換えのある長津田駅(6時9分発)、あざみ野駅(6時18分発)、溝の口駅(6時28分発)に停車し渋谷駅には6時43分に到着する。以降、東京メトロ線内は各駅停車として運行し、押上駅には7時15分着となる。
東横線で運行する「時差Biz特急」は、横浜高速鉄道みなとみらい線元町・中華街駅発・東京メトロ副都心線和光市行きで運行。6時14分に元町・中華街駅を発車後みなとみらい線内は特急で運転し、横浜駅(6時23分発)、武蔵小杉駅(6時38分発)、中目黒駅(6時49分発)など東横線は通勤特急の日吉駅を除いた5駅に停車し渋谷駅には6時52分に到着。以降、副都心線内は急行で運行し、和光市駅には7時24分着となる。
同社では、同列車の運行でオフピーク通勤を推奨し混雑緩和を図るとともに、スマートフォン向けアプリ「東急線アプリ」を活用しているオフピーク通勤客には、連携企業の商品やサービスの割引などを受けられるクーポンなどを配信し「朝活」の推進を図るなどしている。
東急電鉄鉄道事業本部事業戦略部企画課の竹田宏美さんは「(この時期は)日が出るのも早く生活習慣を変えやすいのでは。朝早い時間帯の電車は空いているので、トライアルしてもらえるきっかけになれば」と期待を込める。
運行は今月20日までの平日9日間(~13日、17日~20日)。期間中はヘッドマークや外装をラッピングした車両を運行する。