渋谷ロフト隣の映画館「渋谷シネパレス」(渋谷区宇田川町)跡に7月6日、「シネクイント」(TEL 03-3477-5905)が再オープンした。経営はパルコ(神泉町)。
建て替え前の渋谷パルコ内で営業していたシネクイント。1981(昭和56)年に旧渋谷パルコ・パート3にオープンした多目的ホール「スペースパート3」を前身に、1999年にミニシアターとしてオープンし、2016年に渋谷パルコの休業に伴い休館していた。
パルコは同館休館以降も作品の買い付けや出資などで映像分野の活動は続けていたが、「映画館を持ちたい」という思いを抱いていたという。来秋再オープンを控える新しい「渋谷パルコ」内に映画館を併設するかが決まっていない中、「渋谷シネパレス」が閉館することになり、同館跡に「シネクイント」を復活させることを決めたという。
6階~8階にわたる店舗面積は1056平方メートル。2スクリーンで、7階のスクリーン1(162席+車いすスペース1)は、2階部分にペアシート11組22席を新設。家族や友達、カップルなど「映画というライブエンターテイメントの感動を共有できるように」との思いを込めた。スクリーン2(115席+車いすスペース1)は6階に位置する。シネパレスの設備も引き続き活用するが、床のじゅうたんや座席のカバーなどは張り替えたほか、チケット自動券売機を新たに導入した。
売店では、ソフトドリンク(R350円、L400円)やコーヒー(350円)、ポップコーン(塩、R350円、L450円)に加え、NY発「ブルックリンラガー」、白ビール「東京ホワイト」といったクラフトビール(700円)や新潟発ジェラート専門店「ハスキージェラート」のジェラート(500円~)も販売する。
かねて「世界中の喜怒哀楽(エンターテインメント)」作品を上映してきた同館。新しいシネクイントでも、エンターテインメントをベースに、自社買い付けする作品、アート、ファッション、ストリートカルチャーなど「メジャーとインディペンデントの間」を意識した幅広い作品をラインアップしていくという。
オープニングを飾るのは、パルコが配給を手掛ける作品で「ハッピーな作風」「エンターテインメントであること」から選んだ「セラヴィ!」(エリック・トレダノ監督、オリヴィエ・ナカシュ監督)と、旧シネクイントで上映した「リトル・ミス・サンシャイン」を手掛けたジョナサンデイトン監督、レリーファリス監督の新作である「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」の2作品。
今後、「スターリンの葬送狂騒曲」(アーマンド・イアヌッチ監督、8月3日~)、「オーシャンズ8」(ゲイリー・ロス監督、8月10日~)などの公開を予定している。