Pepper(ペッパー)などのロボットが「プレタポルテ」(既製服)コレクションを披露するロボットファッションショー「ロボコレ2018」が6月19日、東京カルチャーカルチャー(渋谷区渋谷1)で開かれた。主催はロボット用アパレルブランド「ROBO-UNI(ロボユニ)」を手掛けるRocketRoad(福岡市中央区)。
参加したのは、同社と公式提携しているロボットメーカーなど12社。「ペッパー」(ソフトバンクロボティクス)=ジャケットスーツ、「ATOMU(アトム)」(講談社)=ブーツの赤色に合わせた赤色のパーカ、「Xperia Hello!」(ソニーモバイルコミュニケーションズ)=シルクハットをかぶったコンシェルジュ衣装、「Tapia(タピア)」(MJI)=3Dプリンターで作った濃紺のタキシード、「MEEBO(ミーボ)」(ユニファ)=幼稚園児用スモック、「NAO(ナオ)」(日本サード・パーティ)=ドクターコートをイメージした衣装などを披露した。
RocketRoadは、ホテルユニホームメーカーで役員を務めていた泉幸典さんが2016年に立ち上げた新会社。同年夏にはペッパーの公式ユニホームサプライヤーに認定され、みずほ銀行やネスレ日本が活用しているペッパーの衣装を制作したという。当初は前職の新規事業として展開していたが、事業を独立させベンチャーキャピタルからの出資も得た。泉さんは今年3月に前職を退職し、事業を本格化させている。
泉さんが4年ほど前から構想していた同事業は、今後ロボットが量産化され、学校や銀行、商業施設などに導入された時、今のような「裸の状態」で置かれていると「子どもや年配の人がそのロボットを一目見た時に、何ができるか分からないのでは」と思い付いたことから誕生したという。泉さんは、人間用の洋服作りとの「大きな違いは、熱い寒い、きついなど言ってくれないところ。雰囲気で緩めるなどして作っていった」という。
同社は5月末に各社のロボットとロボットの公式衣装を販売するプラットホーム「ロボユニ ショッピングサイト」をオープン。受注生産で、ペッパー=はっぴ(19万8,000円)、「RoBoHoN(ロボホン)」(シャープ)=ノースリーブのジャケットとパンツのスーツ(9万6,120円)などを販売している。衣装は糸くずや静電気が起きにくいことや、放熱性などに考慮し、メッシュや先端生地を使っているという。今後順次、ファッションショーに登場したロボットや公式衣装の販売もしていく予定。