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建設業の魅力発信へ 渋谷区庁舎建て替え地の仮囲いに「からくり装置」

上部にはデジタル表示の時計、下部の装置では単管やパイプを使いクレーンなどの重機やビル群を模した「建設現場」を表現

上部にはデジタル表示の時計、下部の装置では単管やパイプを使いクレーンなどの重機やビル群を模した「建設現場」を表現

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 渋谷区総合庁舎・建て替え計画地の仮囲いに6月8日、工事現場で使われる単管などで作られた「からくり装置」が出現した。

単管パイプでゼネコン社員を表現した「タンカンさん」

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 区が老朽化のため建て替える総合庁舎と渋谷公会堂両施設の施工を手掛ける東急建設(渋谷区渋谷1)が設置した。社内外のコミュニケーションの活性化を目的に2015年に同社が立ち上げた「部門交流若手社員特命プロジェクト」の一環。本社や支社を含む複数の部署の若手社員が手を挙げ、建設業界の魅力をアピールする「からくり装置」設置に向け、企画・立案や経営層へのプレゼンテーションをはじめ、細かな動作の確認など、約1年にわたりプロジェクトを進めてきた。

 「渋谷区役所前」交差点に面した仮囲いの一部を活用し設置したからくり装置は、幅3.5メートル、奥行き・高さが共に2メートル。旧渋谷公会堂前にあった時計が現在止まっていることなどから、上部にデジタル表示の時計を設け、下部の装置では建設資材の単管やパイプを使い、ボーリングやクレーンなどの重機やビル群を模した「建設現場」を表現。ゼネコン社員に見立てた全11体の単管人形「タンカンさん」は、進行表を見る姿やカメラを持つ姿など「コミカルな動き」にもこだわったという。

 装置は若手社員らが構想を練り、舞台装置などを手掛ける「TASKO(タスコ)」(目黒区)に依頼し製作。「建設業、ものづくりの魅力を伝えたい」と、人手不足となっている建設業界に若手を呼び込むきっかけにもしたい考えだ。

 若手社員特命プロジェクトでは昨年6月、今秋オープンを控える高層複合ビル「渋谷ストリーム」(渋谷3)の建設現場で、同社若手社員らが「本能寺の変」で知られるダンスユニット「エグスプロージョン」と共に「キレキレダンス」を披露する動画をユーチューブに公開。プロジェクトを社外にもPRすることで問い合わせや反響もあったほか、若手社員のモチベーションアップにもつながっているという。

 からくりは常時動作に加え、毎時0分に時計や建設現場の単管が一斉に回転し、合わせて「建設現場」の装置も動き出すなどダイナミックな時報動作も見どころ。16時前後から24時まで赤い照明でライトアップも行う。装置設置の趣旨や特設サイト(6月中旬公開予定)につながるQRコードなどを表示する看板も設置する。

 設置は12月まで。

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