米ニューヨークをはじめ世界15カ国でシェアオフィスを展開する「WeWork(ウィーワーク)」の新拠点が8月、原宿・明治通り沿いのビル「The Iceberg」(渋谷区神宮前6)にオープンする。
フローリングにゆったりとしたソファや観葉植物などが置かれ、バーカウンターには焙煎(ばいせん)コーヒーやクラフトビールなどのメニューが並び、メンバー同士の交流を促す「刺激ある」オフィス。カフェのような空間で「クリエーティビティーを発揮し、仕事に集中しながら人的ネットワークを広げるライフワーク創造の場」を掲げ、グローバル展開を続けるウィーワークが、国内5カ所目となる拠点を開く。
2010年にNYでスタートしたウィーワークは現在、15カ国49都市に155カ所以上の拠点を持つ。日本では昨年7月、ソフトバンクグループとの合弁会社「WeWork Japan(ウィーワーク・ジャパン)」設立を発表し、今年2月、六本木「アークヒルズサウス」に初の拠点を開いた。
その後、「GINZA SIX」をはじめ、丸の内北口、新橋に拠点を開設。原宿では他拠点と同様、個人事業主やベンチャー、中小企業や大企業などの利用を想定するほか、同エリアを「新たな発想と触れ合える希少な場所」と位置付け、起業家やクリエーターも主なターゲットに据えるという。オフィスには約700席を用意する。延べ床面積は「非公開」。
月額利用料は10万1,000円~。固定デスクを持たず共用エリアの空いている席を利用するホットデスクのほか、専用デスクや企業向けにプライベートオフィスなどのプランを用意する。メンバーはWi-Fiやコピー機、プリンターなど基本的な設備をはじめ、マイクロローストコーヒーやフルーツウオーター、クラフトビールなどのドリンクが無料で利用できる。会議室などの予約はクレジットカードで決済する。
ウィーワークの特徴の一つでもある、オフィスに駐在するコミュニティー・マネジャーは、メンバーからの相談をはじめ、企業や個人の仲介にも対応。世界各地のメンバーが登録する専用のアプリでは、スキルや専門性を公開することで、同じ拠点を含め国内外の他拠点のメンバーからも仕事やコラボレーションの依頼を受けられるという。
同拠点では、「Culture meets innovation」をテーマに、「メンバーだけでなく、神宮前・原宿エリアのコミュニティーを巻き込んだイベント」も開催していくという。
ウィーワーク・ジャパンは年内をめどに、国内10~12拠点の開設を目指す。