アルバルク東京(以下、A東京)の田中大貴選手が、Bリーグ2017-18シーズンのレギュラーシーズン・ベスト5に選ばれた。5月29日に恵比寿ガーデンプレイス(渋谷区恵比寿4)センター広場で行われた「BLEAGUE AWARD SHOW 2017-18」で表彰された。
A東京は今季、初年度王者の栃木ブレックスや準優勝の川崎ブレイブサンダースなどが属する「激戦区」といわれた東地区でレギュラーシーズンを戦い、60試合44勝16敗で地区2位の成績でチャンピオンシップ(CS)に進出。決勝で千葉ジェッツふなばしを下し初の優勝をつかみ取った。
日本代表でもありチームの中心選手である田中選手は、レギュラーシーズン60試合中53試合に出場。チーム2位となる649得点(1試合平均12.2点)を挙げたほか、アシストはリーグ5位となる269本(同5.1本)をマークするなどした。
ベスト5には2年連続の選出となったが、田中選手は「これに満足することなくもっといいパフォーマンスをファンの皆さまに見せられるようより一層の努力を重ねたい」と気を引き締める。AWARD SHOWは「楽しかったが、ちょっと寒くて我慢ができなくて途中トイレに行っちゃったんですけど…」と笑顔を見せた。この日はメンズファッション・カルチャー誌「GQ JAPAN」ディレクションによるスーツでめかし込んだ。「初めて着けた」という蝶ネクタイは「なかなか良いんじゃないかな」とも。
MVPには選ばれなかったが、「チームとしてのタイトルが欲しかったので、個人のタイトルには深い思い入れは無い。試合もけっこう休んでいるし、MVPと言われるほど特別に良かった気はしていない」と納得の表情を見せた。
初の年間王者に輝いたが、NBL時代のA東京に入団して以降「なかなか優勝できていなかった責任は感じていた。まず一つ恩返ししたいという思いが強かった」ことから、今季、CS決勝進出を決めた時も「このチャンスを絶対に逃さないという覚悟を決めて臨んだ」という。「まず一つタイトルをもたらせて安心しているが満足はしていない。HCも1年目で若いメンバーも多いので、どんどん良くなっていくと思う。A東京の時代が来たと言われるようにどんどん勝っていきたい」と2季連続優勝へも意欲を見せた。
新人賞には筑波大学在学中にプロの道に進んだ馬場雄大選手が選ばれた。レギュラーシーズンでは60試合中40試合に出場。持ち前の身体能力を生かしたアグレッシブなプレーやダンクなどでチームに勢いを与えた。馬場選手は「(新人賞を)ずっと意識していなかった」というが、「(ダンクは)インパクトもあるので、印象付けができたのかな」と振り返りつつ、「この賞に甘んずることなくこれからも精進したい」と高みを見据える。
初のAWARD SHOWは「本当にすごくて、力も入れられてプロって感じがした」と言い、昨年も出席した田中選手からは「髪型は気を付けろって言われて自分でセットして出ようと思ったが、初めてだったので(ヘアメークの人に)なされるがままに固めてもらった」という。「蝶ネクタイやルーズな感じのスーツは初めてで、スタイリストの方はさすがだなと思った」とも。
最優秀ヘッドコーチ(HC)賞に選ばれたルカ・パヴィチェヴィッチHCは「アルバルクのHCとして機会を与えられたことを感謝していると同時に優勝もできたことに誇りに思う。慣れていないコーチングスタイルに信じてついてきてくれた選手たちは、本当によく戦った」と話す。年間チャンピオンに輝いたA東京を代表してAWARD SHOWに出席したキャプテンの正中岳城(たけき)選手は、「2代目チャンピオンとして掲げた(優勝)トロフィーは本当に重たかった。いろいろなチームがこのトロフィーのためにしんどい練習を重ね、いろいろなものを犠牲にして向かっている。そういう思いが詰まっているからこその重さだった」と振り返った。
A東京は6月1日(17時~)にはセンター街・バスケ通りをパレードする予定。