サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が4月22日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で千葉ジェッツふなばし(同、千葉)と対戦した。
チャンピオンシップ(CS)出場に向け、後が無くなったSR渋谷。「負けたくない」という気持ちが序盤からプレーに表れていたのはキャプテンの伊藤駿(たかし)選手。ドライブ(ドリブルでゴールに迫るプレー)でファウルをもらうと、フリースロー2本を確実に決めチーム最初の得点を挙げた。第2クオーター(Q)にはルーズボールに飛び込んだり、スチール(攻撃中の相手からボールを奪うプレー)から得点を挙げたりアシストしたり、前半だけでスチール6本をマークした。「積極的な姿勢を見せることで皆が付いてきてくれればと思っていた」と振り返り、「自分のやるべき仕事はできたが、勝てなかったら意味がない。まだ点も取れるしディフェンスもアグレッシブに行けたと思うし…挙げだしたらきりがない」と話した。
試合開始序盤は互角の戦いを見せたが、中盤以降選手が入れ替わると得点が伸び悩み千葉に連続得点を許し15対28とリードを許すも、第2Q序盤には、山内盛久選手のドライブを皮切りに、ベンドラメ礼生選手からのパスでジョシュ・ハレルソン選手のアリウープなどで一気に5点差に詰め寄り、終盤には菊池真人選手が倒れ込みながらもレイアップを決めるなど気迫のこもったプレーを見せた。
第3Qにはベンドラメ選手の3ポイント(P)シュートやリバウンドからの速攻に走った広瀬健太選手がファウルを受けながらもレイアップを決めるなど1点差まで詰め寄る場面も。残り2秒には、ベンドラメ選手のドライブからのパスで満原優樹選手がゴール下のシュートを確実に決め、点差を詰めた。同Q終盤から出場していた杉浦佑成選手の3Pと、山内選手に合わせゴール下に飛び込んだベンドラメ選手の連続得点で最終Q序盤に逆転するも、以降はシーソーゲームとなる。中盤以降両チーム共に堅守を見せ得点が停滞。残り14秒で2点差を追い掛ける展開で、マイボールにするもパスミスで千葉ボールになりそのままゲームオーバー。67対71で競り負けた。
試合後、「選手たちはとてもファイトしてくれた」とたたえた勝久ジェフリーヘッドコーチ。「悪い出だしから得点力のある千葉をロースコアに抑えられたが、40分間続けられない弱さがCSに出場するに値しないチームだったのでは」と悔しさをにじませた。シーズンはまだ続くことから、「今まで以上に大事な5試合が残っている気持ちで、最後まで一体感を持って戦いたい。最後まで応援したいと思ってもらえるようなプレーを全員がすることが大事」と前を向く。
この日誕生日だった長谷川智也選手は第1Qで途中出場直後、バスケットカウント(得点に加えフリースロー)となるシュートを決めた。「シュートもすぐに入れたし、試合に負けたが良いサンロッカーズの試合を見せられたのでは」と振り返り、「30歳手前で言い訳もきかなくなってくる。来シーズンをしっかり見据えてステップアップする年にしたい」と意欲を見せた。応援に駆け付けた母校・法政大学の後輩たちには「励みになった」とも。
SR渋谷の次のホーム戦は5月2日、墨田区総合体育館でレバンガ北海道を迎える。