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サンロッカーズ渋谷、栃木との接戦落とす 山内盛久選手「前を向いてがむしゃらに」

3ポイントシュート2本を含む10得点を挙げた山内盛久選手(関連画像)

3ポイントシュート2本を含む10得点を挙げた山内盛久選手(関連画像)

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 サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が3月31日、墨田区総合体育館で栃木ブレックス(同、栃木)と戦った。観客数は2555人。

3本の3ポイントシュートを決めたルーベン・ボイキン選手

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 前日に続く戦いとなったこの日。誰よりも早くコート上に姿を見せ、シュート練習をしていたのは山内盛久選手だった。ホテルと試合会場が近く自身のタイミングで会場入りできたため、古巣・琉球ゴールデンキングス(同、琉球)の時から心掛けていた「早く来てシュート練習すること」ができたという。

 9試合ぶりにスターティングメンバーとなった中、伊藤駿(たかし)選手、ベンドラメ礼生選手と共にガード3人がそろうラインアップとなり、シューティングガードとして「点を取りにいかないと」と考えゴールにアタックすることを意識。ディフェンス(DF)から流れを引き寄せるため、「ファウルを1つ2つしてでも、出だしからガンガンやろうと話していた」と言うよう、スチール(攻撃中の相手からボールを奪うプレー)も狙った。第2クオーター(Q)にはポイントガードとして攻撃の起点になるなど、ラインアップに合わせて自分の役割を変えながらプレーしていき、最終的に3ポイント(P)シュート2本を含む10得点を挙げる活躍を見せた。

 負けが立て込む中、「『チームのために何かしたい、何かしないと』という思いが裏目に出ることがあり、3月に入ってからパフォーマンスの悪い状況が続いていた」と振り返る山内選手。そうした中光明を与えたのは「ムーさん」の愛称で親しまれ、琉球から山内選手と一緒にSR渋谷に移籍してきた伊佐勉アシスタントコーチだった。前日の試合終了後、「考え過ぎずに思い切りやった方がいいのでは」とアドバイスを受けたことから「何も考えずに、自分のやるべきことをやったことで、自分のペースでバスケができた」と手応えをうかがわせた。

 だが、「シュートの決定力を上げていけばチームが助けられる場面があった」と課題は残る。それはチーム全体の課題でもあり、「誰でもボールピック(スクリーン)を使え、そこから崩して(相手)DFのズレを生み、チームとしてフリーを作れること」と、勝久ジェフリーヘッドコーチ(HC)が3ガードをスターティングにした狙い通り、序盤からフリーの状態でシュートを打てていたが、決めきれないシーンが見られた。

 DF面は第2Q序盤約4分間栃木に得点を許さなかったり、第3Qには相次いで栃木のターンオーバー(ミス)を誘発したり、随所で堅守が見られた。第1Qから10点以上のビハインドを負う展開となったが、第2Qには6点差、第3Qに8点差、最終Qには3点差と何度も栃木に迫ったが、64対76で敗れた。勝久HCは「本当に勝ちに行ける意味での接戦だった。(足りなかったのは)メンタルタフネス」と振り返る。山内選手は「スマートかつアグレッシブに我慢強く守ればおのずと自分たちのペースになるのでは。(今日は)我慢できなくてターンオーバーで走られたので、まだまだ足りない部分」とも。

 プレーオフ進出に向け大事な試合が続く。勝久HCは取り組む点として「今日のDFがベースになるよう、今日見せた強度・激しさ・インテンシティー(集中力)をベースにしてやり、シュートを決めること」を挙げた。山内選手は「目の前の試合1戦1戦をがむしゃらにやれば結果は後から付いてくるのでは。勝ち切る力はチームとしてはあると思うので前を向いて信じてやっていくしかない」と話す。次節もホームで戦うことから「本当にホームとアウェイでは全然違う。今日もフリースローでブーイングをしてくれて、自分たちだけではできないミスを誘発してくれた。そういったところを味方にしながら、チームとファン一体となって戦いたい」と意気込んだ。

 次節4月7日・8日は、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)でアルバルク東京を迎えたホーム戦で、今シーズン最後の渋谷ダービーとなる。

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