国学院大学(渋谷区東4)主催のイベント「シブヤインテリジェンスライブ2018」が3月14日、渋谷ヒカリエ(渋谷2)8階の8/COURTで始まった。
昨年まではプレゼンテーション形式のトークスタイルだったが、今年は、国連が提唱している「SDGs(Sustainable Development Goals)=持続可能な開発目標」をもとに参加者全員でブレストを行う。
1日目は、「SDGs」の指標から「目標5:ジェンダー平等を実現しよう」「目標8:働きがいも経済成長も」をテーマに据えた。冒頭、社会学やジェンダー論が専門の水無田気流経済学部教授が「ともにはたらく、ともにくらす」をテーマにヒントとなるトークを展開。その後、渋谷区内の企業に勤める会社員や同大教職員・学生ら約50人がグループに分かれてブレストに臨んだ。
この日のファシリテーターは羽渕彰博さん。イラスト入りのカード100枚から成る「ブレストカード」(カヤック)を使い、「日本の女性が家庭と仕事を両立させられるアイデア」を各グループに求めた。ブレストでは「アイデアどろぼう」をテーマに掲げ、「他人のアイデアを盗んで乗っかろう」「アイデアの数をたくさん出すことが最優先」と呼び掛けた。ブレストの後の「共有したいアイデア」として、「取りあえず夫と妻が入れ替わってみて、互いの相互理解を深める」などのアイデアが紹介された。
続いて、社会的孤立に陥りやすい日本人男性の現状を踏まえ、「日本の男性が家庭や地域に溶け込めるアイデア」についてブレストを行った。ここでは「定年後に地域の学校に通い、コミュニティーに参加する」「オフィスで働かないことで街になじむ、家のことに気付く」などのアイデアが紹介された。
イベントに参加したログリー(道玄坂1)の野村優太さんは「ジェンダー論とあったので、最初はもっと堅い内容かと思っていたが、ブレストカードを使うことで、アイデアがポップになる感じだったので楽しめた」と振り返り、同大文学部3年史学科の柳下桂一郎さんは「ジェンダー論を通じて企業の人と一緒にブレストできる機会は貴重だった。ブレストカードでポンポンとアイデアを出しておくと、ポッと新しいアイデアが生まれることを実感した」と話していた。
15日は「目標4:質の高い教育をみんなに」、16日は「目標10:人や国の不平等をなくそう」について、それぞれブレストを行う。開催時間は19時~21時。観覧自由。