サンロッカーズ渋谷(以下SR渋谷)が3月3日、千葉ジェッツふなばし(同千葉)と戦った。会場は船橋アリーナ(千葉県船橋市)。
バイウイークを挟み2週間ぶりのリーグ再開となったこの日。22勝16敗で地区4位のSR渋谷と27勝22敗で地区2位の同地区対決で、昨年12月にSR渋谷のホームで対戦した際は1勝1敗の痛み分けだった。
5114人が集まったアウェーに乗り込んだSR渋谷。ロバート・サクレ選手のシュートで先制し堅いディフェンス(DF)を見せるも、千葉が得意とするリバウンドなどディフェンスからトランジション(攻守の切り替え)の早いオフェンス(OF)で走られ連続得点を奪われると千葉に流れが傾く。第2クオーター(Q)には、2月28日に入団を発表したルーベン・ボイキン選手が序盤で連続得点を挙げたほか、ピック&ロール(スクリーンを使うOFの1種)でチャンスを作ったりOFリバウンドで粘りを見せたりするもシュートを決めきれず26対44で前半を折り返す。
最終Qには主力陣をベンチに下げ、「エナジーを与えてほしい」(勝久ジェフリーヘッドコーチ)という思いで筑波大4年・杉浦佑成選手、拓殖大4年・阿部諒選手のルーキーを投入。果敢にルーズボールやリバウンドに飛び込み、アグレッシブなディフェンスを見せた。勝久HCは「フィジカルにがむしゃらにプレーする姿勢を見せてくれた。今後につながる良いポイント」と評価。ポイントガードとして彼らを引っ張った山内盛久選手は「ベンチメンバーへ活を入れる意思表示、その時間帯にベンチにいることに責任を感じてほしいということだったのでは。(主力陣が)それをしっかり理解してくれたなら明日は前半からもっといけると思う」とも。試合は48対89で苦い敗戦となった。
勝久HCは「全く自分たちのバスケができずに終わってしまった。HCとして責任感じている」としながらも、「明日いかに戦うか、どうカムバックするかが一番大事。しっかりと気持ちを切り替えたい」と前向きな姿勢を見せた。
「どんどんリングにアタックしようというマインドでいた」ことから積極的にインサイドに切り込んでいく姿を見せていた山内選手は、「アタックすることで(相手の)センターが寄ってきて、少しずつディフェンスのズレが生じるのでは。強力なうちのセンターを生かすためにもガード陣が引き付けないとスペースは空かない。あとはアタックした後、インサイトにダイブするとかシューターは外に出るとか戦術的な話になるが、皆で統一したらもっといいバスケができるのでは」と活路を見出す。
第2Qから出場機会を得た杉浦選手は「何か変わるきっかけになることを期待してくれたと思うが応えられなかった」と肩を落とす。最終Qでの出場は「逆転は難しく勝負とは関係ないけれどやらなくてはいけないという意味ではけっこう難しいとは思った」とも。阿部選手は「エナジーを出していこうと思っていた。(ルーズボールに対する意識などは)自分にとって良いところ。そこを無くしてしまったら自分が出せないと思った」と振り返りつつ、「シュートを決めきれなかったのが自分としては許せない」と自己評価した。
両チームは4日も同所で戦う。