渋谷・円山町のミニシアター「ユーロスペース」(渋谷区円山町)で3月3日、東京芸術大学大学院映像研究科映画専攻第12期生修了制作展が始まる。
「CURE」(1997年)、「ダゲレオタイプの女」(2016年)などで知られる黒沢清監督、「M/OTHER」(1999年)、「不完全なふたり」(2005年)などで知られる諏訪敦彦監督らの下で学んだ学生たちが修了作品として製作した映画を上映するもの。
作品は4作品で、オープニングを飾るのは西川達郎さんの「向こうの家」。「自分の家庭は幸せだ」と思っていた高校2年の少年が、自分の家と父親の不倫相手の家を行き来することになったひと夏の経験を描いた。宮部みゆきさんの同名推理小説を原作にした映画「ソロモンの偽証」(成島出監督)でデビューした俳優・望月歩さんが主演している。
大杉拓真さんの「森のかたみ」は、数年ぶりに故郷を訪れた青年がそこにいるはずのない弟が現れたことで12年前の事故のことを思い出していく物語。山本英(あきら)さんの「小さな声で囁(ささや)いて」は、沙良が結婚への思いがすれ違う恋人との旅行先で大きな傷を負った男と出会い展開していくストーリー。川上知来さんが手掛けた男女4人を描いた「からっぽの横」には諏訪監督が特別出演している。
3日には西川さんや望月さんらが舞台あいさつとトークを行うほか、9日には大杉さんらが舞台あいさつするほか黒沢監督をゲストに招いてトークを行う予定。
鑑賞料は、1回券=900円、何度でも見られるフリーパス=1,500円。今月9日まで。