原宿駅前「アディダスフットボール サッカーショップ KAMO 原宿」(渋谷区神宮前1)で1月30日、元サッカースペイン代表のシャビ・アロンソさんらがトークイベントを行った。
アロンソさんは、リバプールやレアル・マドリードなどヨーロッパのチームでプレーし、昨年現役を引退。現在は、アディダスが主催するフットボールリーグ「TANGO LEAGUE(タンゴリーグ)」のチーム「TANGO SQUAD(スクワッド)」の監督を務めるなどしている。今回、6月に開幕するFIFAワールドっカップロシア大会に向け、「日本のフットボールにおける個のクリエーティビティー強化」を目的にアロンソさんを招致。同店前には、ユニホームなどを持ったアロンソさんのファンが多く集まった。
サッカーU-21日本代表の森保一(もりやす・はじめ)監督と共にトークしたテーマ「創造力(クリエーティビティー)」についてアロンソさんは「才能の一つで磨くこともできる」としながらも、「チームプレーとして周りの選手が自分のやりたいことを理解してくれるかどうかも大事」と話す。自身の「クリエーティブなプレー」については、「パスの精度と皆が期待していない(=予想外の)所にパスを出すこと。流れを見ながら試合展開を変えられるかを常に考えていた」と振り返った。
クリエーティビティーを高めるために必要なことは「組織的なことや(チームの)制度も大事だが、選手は勇気を持ち『やんちゃ』でなくてはいけない。自分を信じてチャレンジしないとサッカーは成り立たない。『良い子』だけをやっていると良くないかもしれない」と言うと、森保監督は「一人一人個性や特長がある。ストロングポイントは生かしてあげたい」と話した。
「注意されると、期待されている、見てくれていると感じて頑張る気になった」というアロンソさんの発言に驚いた様子を見せた森保監督。「キャラクターや状態を見て声掛けすることが大事なのかな」と話し、「日本人の魂を持って戦えるチーム作りをしたい」と意欲を見せた。直接会ったアロンソさんの印象については、「落ち着いているし、ファンにも優しい雰囲気が人柄に出ている。世界の代表選手として言っていることに説得力がある」とも。
イベントには、アディダスの「ロイヤルカスタマー」の中から抽選で選ばれた20人が参加。来場者から「試合前など自信が無い時のモチベーションの保ち方」を聞かれると、「自己説得というメンタルワークで自分に勝たなくてはいけない。やってきた練習や自分の力を信じること。自信が無いままピッチに入ってもろくなことが無い」と答えた。「ヨーロッパでプレーしていても遠くからの日本人の応援を感じていた」と言い、「アリガトウ」と日本語であいさつし会場を後にした。
アロンソさんはこの日、代々木公園のフットサルコートで高校生を招いたサッカークリニックを開いたほか、アディダスブランドコアストア渋谷(宇田川町)のイベントにも参加した。