青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で12月30日、サンロッカーズ渋谷(以下SR渋谷)と川崎ブレイブサンダース(同川崎)が試合を行った。観客数は2529人。
今季すでに4戦し、2勝2敗と5分の戦いを見せている両チーム。同じ東地区に属し、SR渋谷が18勝8敗で3位、川崎が16勝10敗で4位と順位を争う対戦となった。
SR渋谷には「この日までに合わせようとトレーナーと話してきた」というキャプテンの伊藤駿(たかし)選手が約1カ月半ぶりに試合に復帰。今週の火曜日から練習に加わったといい「(試合勘は)あるようでない感じ」としながらも、「本来やっていることを意識して、出たら遂行しようと考えていた」という通り、第1クオーター(Q)から川崎にペースを奪われる中、第2Q開始直後に得点を挙げたほかスチール(攻撃中の相手からボールを奪うプレー)からチームの得点につなげるなど存在感を見せた。
伊藤選手が出場できない間、SR渋谷はけが人が相次ぎながらもチーム一丸となり10連勝するなどしていた。「けがで出ていない選手の代わりに控えの選手出ている時間が長くなり、各選手それぞれがステップアップして自分の役割を認識して仕事をしていたので、チームとして大きな成長になった。そこに、自分がやってきたことをプラスしたらもっと強くなるだろう」と期待を込める。
試合は序盤から川崎の辻直人選手、ニック・ファジーカス選手が得点を重ねられビハインドを負う展開。第2Q中盤には一時11点差を付けられるも、後半約4分間は川崎に得点を許さず同Qを9失点に抑える堅守を見せると、オフェンス面では3ポイント(P)シュートを決めた山内盛久選手がアシストやスチールなどでチームに勢いを与え、同点で前半を折り返した。
後半は、前半から積極的にシュートを打っていた菊池真人選手が3Pやディフェンスリバウンドなど攻守でチームを引っ張るも、中盤に連続得点を許し13点のリードを奪われ最終Qに突入。ディフェンスでミスを誘発したり、リバウンドから速攻を決めたりしたが追いつくことができず61対75で敗れた。
終了後、「良くない試合」と評価したSR渋谷・勝久ジェフリーヘッドコーチ。特に川崎・辻選手に3P6本を含む23得点を挙げられたこの日。「抑えなくてはいけない所を出だしから取られてしまい、最初に(勢いに)のらせたのが行けなかった」と振り返る。
両チームは今月31日にも同所で戦う。伊藤選手は「出だしから僕らがやりたいバスケをしなくてはいけないのと、相手のやりたいことをやらせない。はっきりしているので、それをチームとして遂行すること。今日はあまりディフェンスが良くなかったので、修正して臨みたい」年内最終戦に向け意気込んだ。