東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内、TEL 03-3280-0099)を中心に来年2月、「第10回恵比寿映像祭『インヴィジブル(見えないもの)』」が開催される。主催は、東京都、同館・アーツカウンシル東京(東京都歴史文化財団)、日本経済新聞社。
同祭は2009年に始まったアートと映像のフェスティバル。10回目を迎える今回は、映像は「見えないも尾を浮かび上がらせる特性を持つ」ことから、「不可視性=インヴィジブル(見えないもの)」をテーマに、国内外の作品を通して「映像の味方の歴史を考察し、現代の『インヴィジブル』を読み解くことから未来の可能性を探っていく」(同祭ディレクター田坂博子さん)という。
展示では、米作家ポール・シャリッツさんによる16ミリフィルム・インスタレーションや、コンピューターのデスクトップが映像に変容する新進気鋭作家・永田康祐さんの作品「Sierra」、米マルティーヌ・シムズさんによる「黒人らしさ」を集めたビデオシリーズ「レッスンズI-XXX」、20世紀初頭のイギリスで少女2人が撮影した妖精の真偽を巡り騒動になった「コティングリー妖精写真」関連資料などが登場する。
上映プログラムでは、ロックバンド「サン・シティ・ガールズ」のメンバー、アラン・ビショップさんがエジプトの若者たちと始めたバンド「ザ・インヴィジブル・ハンズ」を追う「ザ・インヴィジブル・ハンズ」、1990年代の大学生たちの休暇を描く「実験」コメディー「エル・フォー・レジャー」などをラインアップ。特集では、映像作家・出光真子さんの作品などを上映し、日本の1960~1970年代に注目するという。
そのほか、シンポジウムや出品作家によるラウンジトーク、恵比寿ガーデンプレイス内・センター広場での屋外作品展示、ザ・ガーデンルームでのライブパフォーマンス、恵比寿エリアの文化施設やギャラリーなどでの連携プログラムも予定する。
開催時間は10時~20時(最終日は18時まで)。入場無料(上映プログラムなど一部コンテンツは有料)。開催期間は2月9日~25日(13日と19日は休館)。